釣果に繋がるジギングの釣り方講座!基本のシャクリ方や釣れるテクニックまで解説!

大物や高級魚を狙う船からの「オフショアジギング」。体力と時間を使う釣りですから釣れなかった時のガッカリ感は他の釣りよりも大きいものがあります。船長の指示に従っているのに、先輩の助言も聞いているのに、なぜか釣果が上がらない。今回はジギングの基本を見直しましょう。

 

 

 

 

 

豪快なオフショアジギング

陸っぱりから豪快にキャストして釣るショアジギングに対して、一般的にジギングといえば船からのオフショアジギングを指します。これもまたショアジギングとは違った豪快さがあります。何と言っても使うジグの重量や大きさが桁違いに大きくなります。ターゲットもタチウオやワラサなどの他にブリやマグロなどまで入ってきます。

魚は大きくなればなるほど警戒心が強くなります。当然食わせ方によって釣果も違ってきます。ぜひ基本のジギングの他に釣果を上げるテクニックを身につけましょう。

 

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ジギングでのターゲット魚

あこがれの青物

オフショアジギングのターゲット魚はとても多く、底物のフラットフィッシュやロックフィッシュからスプリンターと呼ばれる青物までさまざまです。どのターゲットにも相応のテクニックや誘い方がありますが、今回は人気の高いイナダ・カンパチ・マグロなど、回遊魚系の釣りを中心に説明します。

 

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ジギングの基本「一般的な釣り方」

使用ジグをなるべく合わせる

マイボートやカヤックフィッシングでのライトオフショアジギングでなければ、遊漁船(釣り船)での釣行がメインになるジギング。タナや水深、潮の流れなどの違いからジグの形状や重さは大体船長から指示があります。複数人でジグを落とした場合、沈降速度が違うと他の釣り人と糸絡み(オマツリ)する恐れがあるからです。船長の指示に対応できるようにジグは用意しましょう。事前に船宿に聞いておくことも大事です。

 

 

ボトムまでフォールさせる

船からのジギングの場合、海底に瀬と呼ばれる岩礁地帯を探し、その上を流しながらの釣りが基本になります。タナが上層ではっきりしている場合を除いては、ジグを一旦海底(ボトム)まで落としてから巻き上げます。その際、潮と船が動いているので、根掛かりに注意します。

 

 

ワンピッチ&ワンジャークで誘う

ショア(陸)からでもオフショア(船)からでも、ジギングの基本となるテクニックが「ワンピッチ&ワンジャーク」です。シャクリ1回につきリールを1回転巻くこのテクニックは文字で読むと簡単そうですが、実際にやってみると意外に難しいので練習が必要です。イメージとしては「シャッシャッシャッ」っとリズミカルにロッドを1回シャクってはリールを1回巻く感じです。ルアーの着底を確認したらすぐに始めます。

 

 

基本の合わせ方

タイラバなどのように向こう合わせでないかぎり、ロッドが突っ込んだら即合わせます。警戒心が強い場合は前アタリが何度もあることがありますが、そこは我慢しましょう。基本的に合わせ方は「大合わせ」でいいでしょう。

 

 

 

 

シャクリ方のテクニック①「ハイピッチジャーク」

基本+応用で爆釣を狙う

ここからは基本のジギングにプラスして覚えておくと釣果の上がるテクニックの紹介です。

青物の中でも、特にブリ系中小型のワラサやイナダ、中型のカンパチなど好奇心旺盛で好戦的な魚に効果が高いのがハイピッチジャークです。

 

魚の好奇心に訴える

ジグは動かし続ける

ジグの動きをイメージする

リズミカルに力強く

 

 

ハイピッチジャークで「追わせて食わす」

理論的には「とにかくアピールをして反射的に食わせる」釣り方です。ジグの誘い方のアクションイメージとしては、①海底から逃げだす小魚、②素早く海面に向かう小魚、③泳ぎ疲れた小魚、を演出します。

実際のロッドアクションとしてはティップを真下に下げて、まず海底まで素早くジグをフォールさせます。着底を確認したら即ジャガジャガ巻きで底を切ります。底を切ったら素早くシャクリます。1シャクリにつき2回転以上のリーリングを意識してリールを巻きます。1シャクリ2回転をワンセットとして4~5セットに1回フォールさせます。文字にすると「ギュンギュンギュンギュンギュン、スー」という感じです。これを指示タナの上まで繰り返します。

 

 

釣果に直結するジギングの基本

ハイピッチジャークだけでなく、ジギング全般にいえることなのですが、「ジグは動かし続けるのが基本」です。最初のフォールでボトムに着底させた時や、シャクリ中のフォール時に完全にジグの動きが止まる瞬間は「数秒が限界」だと思って下さい。この数秒で魚は「見切り」ます。止まったジグは魚にただの無機物として認識されてしまいます。

 

ハイピッチジャークのシャクリ方のコツ

常にティップを海面に向けておき、シャッシャと体全体で力強くシャクる釣りですから、ロッドは竿尻を腋に挟みこみ、体全体でシャクリましょう。

 

 

ハイピッチジャークに適したタックル

ロッドはルアーウェイト2~8oz(オンス)のティップの硬めのものを選びます。1oz約30gで換算し、ご自分のターゲット魚を鑑みてぴったりのものを探しましょう。長さは5~7f(フィート)、深くなればなるほど長めのものを使います。マルチに使える3oz、6fくらいのものがおすすめです。ロッドの表示が「HP」などになっていますので探す手掛かりにはなりますが、店頭で店員さんに尋ねるのがベストでしょう。

リールはハイギアで大きめの物。スピニングなら、メーカー各社で番手が異なるため一概には言えませんが、シマノなら6000番以上、ダイワなら4000番以上のものがおすすめです。

中級者以上であればベイトリールのほうが使いやすい場合があります。その場合はダイワなら15番(ソルティガ)、シマノなら2000番(オシアジガー)などがおすすめです。これもまた店頭で店員さんに意見を求めるのがベストです。

 

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シャクリ方のテクニック②「スローピッチジャーク」

新定番で爆釣を狙う

関西地方を中心に流行り始めたこのシャクリ方は、今では全国的にも人気のロッドアクションになりました。ネーミングからスロージギングと混同されることもありますが、そのメソッドはまったくの別物です。釣果アップのために基本をきちんと押さえましょう。

 

魚の食い気を誘う

ティップのしなりを利用する

ジグの動きをイメージする

小刻みにスライド量を調節する

 

 

スローピッチジャークで「マルチに食わす」

理論としては、海底からリールの「回転分の距離」をジグがスライドしながらヒラッと誘うもので、例えば1回転なら約80㎝、半回転なら約40㎝、4分の1回転ならばジグ1本分ジグをスライドさせ、魚の食い気を誘います。

 

 

釣果アップに繋がるロッドアクションのポイント

具体的には、ボトムまでフォールさせたらすぐにシャクリとリーリングを始めます。この時ロッドは海面に平行に、ラインは直角にしてから始めます。シャクリ方はティップを効かせ1シャクリ、「同時に」リールを1回転させます。いわゆるピッチ&ジャークのような糸ふけを取るリーリングではありません。これでアクションを付けるので、テンションは掛けっぱなしになります。

 

スローピッチジャークのシャクリ方のコツ

秒数にして1シャクリ約1秒というゆっくりめのシャクリ方になります。常にロッドを海面と平行に保ち、ティップが曲がり切る寸前でシャクリますので、肘でロッドをキープするのがロッドコントロールのコツになります。

 

 

スローピッチジャークに適したタックル

ロッドは柔らかめのティップのベイトリール用を選びましょう。ルアーウェイトは2~7ozのもので、長さは通常5~6f、深場なら6~7fのものがおすすめです。ただしこの釣り方はハイピッチとは違い、表示ウェイトよりかなり重いジグが使えます。目安としては3ozで200g前後までカバーできますから、おすすめは6f、3ozくらいのものです。ロッド表示に「SP」などの記載があるものが多いですが、これも店員さんに確認してみましょう。

リールはベイトリールの1500番(シマノ表示)程度が使いやすいと思います。また、あえて底物を狙うならその番手のスローギアのものが使いやすいですが、青物などもマルチに対応できるように、ハイスピードギアのものをゆっくり巻けるように練習することを推奨いたします。

 

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ジギングで釣果を上げるには①「釣果の上がる季節を狙う」

旬の魚を狙う

よくベストシーズンやトップシーズンなどと魚の釣れる時期をいいますが、それはいわゆる「旬」にあたることが多く、美味しい魚がたくさん釣れる時期でもあります。ぜひ「旬」を狙って釣果を上げましょう。

 

トップシーズンで爆釣を狙う

魚が一番釣れるのがトップシーズン

魚種や場所、地域ごとにトップシーズンはズレる

トップシーズン目指して腕を磨く

 

 

ベストシーズンの上のトップシーズンを逃さない

日本近海でジギングで釣れる魚は数多いですが、青物のベストシーズンは初夏から晩秋までとされています。その中でも特に回遊回数、個体の大きさ、活性の高さなどからトップシーズンといわれているのが晩秋の9月から11月頃までです。4月頃から上がり始めた活性がピークを迎えるため、初心者であれば春頃から何度か釣行してみて、その時期までに腕を磨いておくのがいいでしょう。

同じ青物と呼ばれているサワラも春から活性が上がりますが、サワラは真冬の2月前後以外は通年狙えます。腕試しや熟練度をあげるには良い対象魚だといえるでしょう。

逆にヒラメなどは通年狙える魚種ですが、真冬に旬を迎えます。スローピッチジャークを試してみるには最適の魚です。底を切ってはフォールさせるをゆっくり繰り返す(個人的にデッドスローピッチジャークと呼んでいます)うちにスローピッチジャークのコツをつかめます。時期によって釣れる魚、釣れない魚を見極めましょう。

 

 

情報収集が釣果アップへの近道

シャクリ方や誘い方がどんなに上手でも狙う魚がいなければ話になりません。どんなやり方をしても釣れないのは当然です。釣果アップに一番大切なことは、実はトップシーズンを狙うことかも知れません。ただし日本海側と太平洋側、北と南でもトップシーズンは微妙にズレます。ご自分のフィールド近くの情報は釣宿や釣具店などでチェックしましょう。

 

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ジギングで釣果を上げるには②「釣況に応じた道具を選ぶ」

臨機応変の対応

釣り船を仕立てて釣行するジギングでは、釣る場所やその船のやり方などで状況がめまぐるしく変わることがあります。仕掛けやタックルの変更を余儀なくされた場合、それに素早く対処できるようにしておかなければなりません。

 

釣況は変化するのが当たり前

タックルは複数種類用意する

複数種類のジグを用意しておく

出発前に船宿に確認・相談する

 

 

複数タックルで釣果アップ

オフショアジギングで釣行する場合、できれば数種類のタックルを用意しておきたいものです。その日の海の状況で、ターゲットも釣り方も急な変更がある場合が多々あります。また鳥山を発見した時などは、トップウォーターのナブラ撃ちなどが有効な場合もあります。ベイトリールセットとスピニングリールセットのジギングロッド以外に、ショアジギングのセットまで用意しておくことをおすすめします。

 

 

メタルジグの使い分けで釣果アップ

使用ジグもまた数種類、複数本ずつ用意しておきましょう。ジグウェイトはおおむね水深から割り出して船長からの指示はありますが、潮の流れの速さや、潮の枚数(海中で別方向に流れる潮があります)などでもジグウェイトは変わってきます。もちろんカラーでも変化を付けることが必要になります。

また、好みのアクションの付け方、誘い方でもジグの形状は変わってきます。ハイピッチならばストレートタイプ、スローピッチならば木の葉型などです。この他にナブラ撃ち用のルアーなども必要になってきます。一旦出港してしまえば取りには帰れませんので、多めの装備を心掛けましょう。お出かけ前に船宿に相談しておくことも大切です。

 

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ジギングで釣果を上げるには③「釣果は取りこみが大切」

船上に上げるまでが釣り

魚釣りは掛けるまでが勝負ではありません。獲物を船上に引き上げて初めて釣果となります。船にターゲットに合ったランディングネットなどはあるでしょうが、その使い方も覚えましょう。

 

呉越同舟の精神で

近くの人がヒットしたら素早く仕掛けを回収する

タモ入れは相互協力で焦らずに魚をコントロールしてから

ジグ飛びなどの危険を常に回避できるように心がける

 

 

周囲との連係で釣果アップ

青物や大物が掛かった場合、船員や同行者がきっとタモ出しはしてくれるでしょうが、同行者にヒットがあったらお手伝いをしなければならないケースもあります。基本はオマツリ回避のための仕掛け回収ですが、緊急の場合はタモ入れまでしてあげましょう。

 

 

コツ①:ランディングタイミングを間違えない

タモ入れのコツは、魚が充分に空気を吸って弱ったところを頭からすくうのですが、掛けた方が充分に魚をコントロールしているかどうかを慌てずに見極めます。魚がコントロールされて弱っていたら、初めてタモを海中に刺します。タモを海中に入れて魚を待っているアシストを時々見ますが、これはおすすめしません。魚は水中でタモを見ると反射的に逃げようとします。ここでバラしてしまっては元も子もありません。

ロッドの張力限界で頑張っているときに魚の急な反転でジグが外れると、とんでもない勢いでジグが飛んでくることがあります。これが顔などに当たると大怪我の元になりますので、常にバラした時も意識してやりとりをしましょう。

 

 

コツ②:セルフタモ入れで手返し良く

取りこみまで一人でやらなければならないこともあります。その場合、片手でロッドをキープしながらタモ入れを片手でしますが、魚が完全に弱るのを待ってからタモ入れをしましょう。両手がふさがってしまうので、タモ入れはぎりぎりまで待ちます。そしてタモに魚がおさまったらロッドのテンションを抜いて魚をある程度フリーにしてから、タモを垂直に上げます。これはロッドとタモを壊さないためのコツであり、素早く取りこむコツでもあります。

 

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「釣りに正解なし」引き出しは多く持ちましょう

釣りに正解はありません。釣れたものが正解です。だからといって闇雲にジグを落としても実際の釣果は上がりません。基本を押さえつつ、新しいテクニック、新しい考え方を取り入れていきましょう。ぜひトップシーズンでの爆釣を目指して下さい。

 

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ジギングはルアー選びで決まる?釣れるジグの選び方と使い方をご紹介!

今回はジギングルアーの代表、メタルジグの選び方と使い方の解説です。形状や材質による違い、重さの選び方や動かし方について紹介しています。どんなものがあるのか一気に確認したい方は要チェック!ジギングルアーの準備を進めましょう!

 

 

 

 

 

ジギングルアーの選び方と使い方を解説

選び方のポイントをご紹介

今回はオフショアジギングのルアーである、メタルジグについてです。選び方のポイントとなる形状や材質の違いについてご紹介します。釣れる魚に合わせた動かし方や、重さの選び方も解説!これからジグを揃えていく方はぜひ参考にしてみてください。

 

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ジギングルアー選びに役立つ4つのポイントを解説

種類ごとの違いを知っておこう

まずは選び方のポイントとなるメタルジグの形状、材質、ウェイトバランス、カラーの4点について解説します。それぞれにどんな違いがあるかをチェックして、同じ役割のものばかりにならないようにメタルジグを揃えていきましょう。

これからオフショアジギングを始める初心者の方向けに、それぞれの要素で定番も紹介しています。

 

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1.ジギングルアー:メタルジグの形状について

形状の種類を4つに分けて解説

釣果に大きな影響を与える、メタルジグの形状についてです。それぞれアクションやサイズ感に大きな違いがあり、海域や季節、狙う魚種によって定番となる形状は異なります。初心者の方が目で見てハッキリと違いを認識できる要素でもあるので、初めて揃える方もぜひこだわって選んでみてください。

すでに釣行計画を立てている場合は、船宿予約時によく釣れる重さと形状を確認しておくと、当日までの準備がスムーズになります。

 

 

①セミロングジグ

オフショアジギングで最も出番の多い形状です。やや細長いボディは、イワシなど青物が普段捕食しているベイトの形状に似ていて、魚種やベイトパターンを問わずに活躍できる万能なシルエットを持っています。特別なパターン以外はセミロングジグで幅広く対応できるので、これからジグを選ぶ方はこのタイプのジグから検討してみてください。

 

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②ロングジグ

先ほどご紹介したセミロングジグよりも細く長い形状です。同じ重さであればこちらの方が長く、タチウオやサンマといった大型のベイトを捕食する青物狙いの釣りで、高い効果を発揮します。ベイトの状況はエリアと時期次第なので、釣りに出かける地域の情報を集めながら購入を検討してみてください。

細長いベイトのみに反応する青物を狙う時は明らかにロングジグが有利で、セミロングジグよりも断然釣れるというケースがほとんどです。

 

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③ショートジグ

セミロングジグよりも短く、厚みで重さを稼いでいるタイプの形状です。このタイプはロングジグとは逆のパターン、小型のベイトのみに反応する青物狙いに効果があり、最新のトレンドとして各地で釣果があがっています。幅広い魚種に効果があるというのもショートジグの強みで、根魚に真鯛、アジやイサキもよく釣れるジグです。

 

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④スロージグ

平らなボディが特徴的なメタルジグです。名前の通りスローなアクションが持ち味で、他の形状のジグよりもゆっくりヒラヒラと落下する動きを持っています。持ち味を最大限引き出すためには専用のタックルが必要になりますが、底を徹底して釣るときはこのタイプのジグが強いです。こちらも釣れる魚種の幅が広く、根魚やヒラメを狙うジギングで出番が多いです。

 

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メタルジグ形状まとめ

万能タイプはセミロング

ロングジグ、ショートジグはベイトパターンに合わせて

スロージグは底狙いの釣りで活躍

 

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2.ジギングルアー:メタルジグのウェイトバランスについて

ウェイトバランスの種類を4つに分けて解説

メタルジグはどの位置に重心があるかでアクションと沈み方が変化します。形状によってある程度傾向が決まっている要素ではありますが、それぞれどんな特性を持っているか確認しておきましょう。センターバランスのメタルジグがあれば、幅広い釣り方に対応できますが、魚種によっては他のタイプが強いケースがあります。

 

 

①センターバランス

メタルジグの中央付近に重心が設定されているバランスです。完全に重心が中央というものはなく、揺れる動きを与えるために多少どちらかに重心を寄せているので、重心は中央付近とイメージしておきましょう。ジャーク、フォールとも魅力的なアクションを持っていて魚種も問わない万能な性能で、多くのジグがこのバランスを採用しています。

 

 

②リアバランス

重心が後方寄りのセッティングです。センターバランスの水平フォールに対し、リアウェイトではテール下がりの姿勢で落ちていくのが大きな違いで、沈降時の直進性とスピードに優れます。潮が速いエリアや深い釣り場、先に落とす方が有利というシチュエーションで選択したいメタルジグです。アクションはセンターバランスのものよりも大人しく規則的で、青物狙いではランダム性がやや不足気味な一方、シーバスやタチウオ狙いでは、この大人しい動きとテール側から落ちていく姿勢が大活躍します。

 

 

③フロントバランス

センターバランス、リアバランスに比べるとマイナーな存在ではありますが、重心をやや前方寄りとしたフロントバランスのジグも存在します。ラインで引っ張って持ち上げるときは頭から、落ちるときも頭からとなるので、ロッド操作にしっかり反応するメリットがありますが、フォールスピードが遅いことや、ライントラブルを起こしやすいことがデメリットです。

 

 

④左右対称と左右非対称について

メタルジグには左右対称なものと、左右非対称なものがあります。左右対称なものは受け流す水流が規則的で、引き抵抗が小さく、素早く操作してもアングラーへの負担が少ないのが特徴です。左右非対称なものは引き抵抗が大きくなる弱点がありますが、不規則なアクションで魚を反応させる力があります。

素早く大きく動かすなら対称なジグ、スローなアクションやフォールを重視する場合は、非対称なものとイメージしておきましょう。

 

 

メタルジグ形状まとめ

定番はセンターバランス

テール下がりに落ちるリアバランス

左右非対称なジグはハイアピール

 

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3.ジギングルアー:メタルジグの材質について

材質の種類を3つに分けて解説

メタルジグの材質についてもご紹介します。岸釣りと同じく、オフショアでも基本となる材質は鉛ですが、水深やベイトサイズの関係から、鉛よりも比重が大きいものや小さいものが活躍するシチュエーションがあり、地域や釣り方によっては鉛以外のジグが有利になるケースがあります。

鉛以外の材質はオプション的な選択肢にはなりますが、船宿から鉛以外をおすすめされた時に備えて、どんな材質があるかチェックしておきましょう。

 

 

①鉛

鉛はもっともポピュラーなメタルジグのマテリアルです。多くのメタルジグはこの鉛が素材になっており、ご紹介している素材の中で最も手ごろな価格で手に入ります。まずは予算の中で重さにカラー、そして形状と揃えていく必要があるので、鉛のメタルジグをメインに準備を進めましょう。

鉛ジグを基準として、鉛よりも比重を大きくしたい、小さくしたいと使い分けることになるので、青物狙いならまずは鉛ジグを使い込むところから始めるのがおすすめです。

 

 

②タングステン

メタルジグに使用されている素材の中で、唯一鉛よりも比重が大きいマテリアルです。同じ重さであれば、鉛製よりもシルエットが小さくなります。小さくするメリットは受ける抵抗が小さくなることで、水深や流れの影響からジグが着底までに流されてしまう場合や、ベイトサイズが小さく、単純に重く大きくとすると釣れないというケースで活躍します。デメリットは価格が高いこと、手元に感じる抵抗が少なくなることです。

「スーパーライトジギング」と呼ばれるアジ、イサキなどを狙うジギングや、真鯛を狙う鯛ジギングは、ターゲットサイズやベイトサイズが小さいことから、タングステンジグの出番が多いです。青物だけでなくこんな魚が釣れる時は、細糸とタングステン素材の組み合わせで、ジグを軽く小さくというオプションも用意しておきましょう。

 

 

③鉄・すず・アルミ

鉄、すず、アルミは、鉛よりも比重が小さいマテリアルです。同じ重さの場合、鉛製よりもシルエットが大きく、受ける抵抗も大きくなります。これらの素材を使うとジグは大きく長くなり、シルエットによるアピール力が大幅にアップ!大きいほど釣れる大型ベイトパターンでの効果が高く、アクションがスローになって、ジグをゆっくり見せるような釣り方や、大型のベイトに対応する釣りが展開できます。 鉄やすずはオプションとして使用できる範囲の比重ですが、アルミは鉛との差が大きく、他の釣り人とラインの入り方が変わってしまうケースがあるので、遊漁船で使う時は船宿に必ず確認するようにしてください。もちろん問題なく使えるケースもあります。

 

素材の種類 比重 価格
11.36 標準的
タングステン 19.3 高価
7.87 やや高価
すず 7.30 やや高価
アルミ 2.7 高価

 

 

メタルジグ素材まとめ

定番は鉛ジグ

タングステンジグは比重が大きい

鉄・すず・アルミは比重が小さい

 

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4.ジギングルアー:メタルジグのカラーについて

オフショアメタルジグのカラーを3つに分けて解説

ナチュラル系からハイアピール系まで、メタルジグのカラーはさまざまです。今回は初心者の方向けに、シンプルな区切り方で揃えておくべきカラーをご紹介します。ブルー、レッド、グリーンなど色味ももちろん効果がありますが、まずはシルバー系、ゴールド系、グロー系と大きく異なるカラーを3タイプ用意するのがおすすめです。

それぞれの系統で人気のあるカラーも紹介しているので、ジグ選びの参考にしてみてください。

 

 

①シルバー系

オフショアジギングシーンで最も人気のある、定番のカラーです。岸からの釣りではブルーやピンクが入ったものが人気ですが、オフショアではアピール力やサイズ感重視のフルシルバーも人気があります。

潮が澄んでいたり、太陽がしっかり出ていたり、フラッシングを最大限引き出せるような時間帯が最も投入に適したタイミングで、日中釣るオフショアジギングでは出番となる時間も長いです。まずはフルシルバー、ブルーやピンクが入ったシルバー系から、気に入ったカラーを選んで試してみましょう。

 

 

②ゴールド系

シルバー系の対として用意しておきたいのが、ゴールドをベースとしているカラーです。こちらはフルゴールド、というカラーよりも、グリーンやレッドが入ったカラーに人気が集まっています。グリーンゴールドは最新のジギングターゲットであるイサキ、そして真鯛の定番として定着しているカラーなので、タングステンジグを買うならグリーンゴールドは1つ持っておくのがおすすめです。

投入のタイミングは先ほどご紹介した高実績な魚種を狙う場合や、濁り、曇りなどアピール力が必要なシチュエーションにマッチします。シルバー系を試してダメならゴールド系と回していくのが、オフショアジギングの基本的なローテーションパターンです。

 

 

③グロー系

最後にご紹介するカラーは、蓄光して光るグロー系のカラーです。フルグローがラインナップされている製品もありますが、ゼブラやグローヘッド、フロードットなどワンポイントでグローが入っているカラーは特に人気があります。一部が光ることでジグのサイズ感を錯覚させたり、揺れて明滅しているようなアピールができるのが人気のポイントです。

投入のタイミングは、フラッシングの効果が少ないと感じる100m以上のディープエリアや、曇り、濁りのシチュエーションです。また、ぼんやりと光る独特な明るさは、季節が合えば青物狙いのイカパターンに効果があり、深場で狙う根魚狙いでも高い実績を誇ります。まずは一部がグローとなっているジグから、ローテーションに加えてみましょう。

 

カラーの系統 おすすめのシチュエーション おすすめカラー
シルバー系 晴天時・澄潮 フルシルバー・ブルーピンク
ゴールド系 曇りや早朝などの暗い時間・濁り グリーンゴールド・アカキン
グロー系 曇りや早朝などの暗い時間・水深が深い場合・イカパターン ゼブラグロー・グローヘッド

 

 

メタルジグカラーまとめ

定番はシルバー系

ローテーションにゴールド系とグロー系

3系統のカラーをローテーション

 

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ジギングルアーのアクションと動かし方を紹介

ジグの動かし方とおすすめのジグタイプを6つに分けて解説

メタルジグの動かし方と、動かし方に適した種類についてご紹介します。季節や釣れる魚種によってメインとなるアクションパターンはさまざまですが、初心者の方には、オフショアジギングの基本となるワンピッチジャークからの習得がおすすめです。対応できるジグの種類も多いアクションなので、まずはこの動かし方から試してみてください。

それぞれのアクションをローテーション、そしてジグの形状やカラーをローテーションしながら、当日反応がいいパターンを探すのが、オフショアジギング釣果アップのポイントになります。ジグの形状とアクションのパターン、そしてアクションに合うロッドを揃えてローテーションするために、複数タックルを持ち込むというのが、オフショアルアーゲーム上級者が実践しているローテーションテクニックです。

 

 

①メタルジグの動かし方:ワンピッチジャーク

ワンピッチジャークは、オフショアジギングで基本となるオーソドックスなアクションパターンです。一回のシャクリと一回の巻きを組み合わせるこのアクションは、メタルジグを使う釣り全てに応用できます。

動かし方は手首と肩を使って穂先を下から上方向に跳ね上げ、穂先を元の低い位置に戻すところまでがワンセットです。穂先を跳ね上げると同時にリールのハンドルを上方向へ回転させ、ロッドを下げる時にハンドルを下方向へ回転させるというのが動かし方のポイントです。

対応するジグのタイプはセミロングやロングタイプのジグで、バランスや形状を問わず組み合わせることができます。

 

ヒットのタイミング

ワンピッチジャークで青物を狙う時は、ヒットするタイミングはジグを動かしている最中というケースが多く、青物は動作中にロッドの跳ね上げを止めるような掛かり方をします。逃げる小魚がスピードを上げる動きに反応して、反射的に口を使っているイメージです。シャクリがそのままアワセになることもありますが、ヒットしたら追加でしっかりアワセを入れておきましょう。

フォール時にヒットした場合は、着底前にラインの放出が止まります。手元や穂先に魚の動きが現れないケースもありますが、この場合もしっかりアワセをいれるのがポイントです。

 

 

②ハイピッチジャークとスローピッチジャーク

ワンピッチジャークを素早く行うのがハイピッチ、ゆっくり行うのがスローピッチで、どちらの動かし方に反応がよいかは、ベイトや魚の活性など、当日の状況に左右されます。両方を試して、魚が反応するスピードを探してみましょう。船長から今の時期はこのぐらいがいい、とアドバイスがあったり、他の乗船者が釣れているスピードに合わせるのがおすすめです。

 

 

③ショートジャークとロングジャーク

ロッドのふり幅を調整することでも、アクションのパターンに変化をつけられます。ふり幅が小さければショートジャーク、ふり幅が大きければロングジャークで、こちらもピッチ同様、どの程度の強さがいいかを探りながら釣りを進めるのが釣果アップのポイントです。

全ての動作を毎回同じとする必要はなく、着底~ハイピッチショートジャーク~スローピッチロングジャーク、こんなアクションパターンとしてもOKです。この動かし方はコンビネーションジャークと呼ばれ、特にブリ系に対して、高い効果を発揮します。速い動きを追わせてスローで食わせる、こんなイメージで変化をつけながら楽しんでみてください。

 

 

④メタルジグの動かし方:高速巻き・ジャカジャカ巻き

とにかくスピードを出せばいいという状況には、リールを速く巻くだけの高速巻きがおすすめです。スピードは可能な限り速く、捕食のスイッチが入った青物は、人間の巻き速度を超える電動リールの高速巻き上げに対してもバイトしてきます。

高速巻きにロッドでアクションを加えるジャカジャカ巻きも有効です。リールを素早く巻きながら、ロッドを上下させてジグのスピードに変化を加えます。ロッドが曲がるように肩で上下させながら、リールの巻きでスピードを出しましょう。

ジグはどちらのアクションパターンにも抵抗が少ないものが適しているので、スリムで左右対称なものがおすすめです。

 

ヒットのタイミング

こちらもワンピッチジャークと同様に、ジグを動かしている最中がヒットのタイミングになります。素早く動くジグが青物の目の前を通過して、思わず反応するのがこのパターンです。リールの回転をガツッと止めるアタリが出るので、しっかりとアワセを入れてください。

カンパチはブリよりも底を好む傾向が強く、フォール~着底→高速巻き上げと移行した立ち上がり直後にヒットするケースが多いです。カンパチを狙う時は、ワンピッチジャークで攻める場合も立ち上がり直後に集中しましょう。

 

 

⑤メタルジグの動かし方:ただ巻き

高速巻きよりも少しスピードを落として、ジグを泳がせるように巻くのがタダ巻きです。ハンドルの回転は1秒に1回転程度として、ジグのシルエットや揺れでターゲットにアピールします。青物に対しても効くシチュエーションはありますが、魚種はアジイサキ、真鯛といった、青物よりも泳ぐスピードが遅い魚に対して特に有効です。

対応するジグは巻いて泳ぐものが好ましく、ショートジグやセンターバランスで左右非対称なものが適しています。タダ巻きをメインとしつつ、スローなワンピッチジャークやジャカジャカ巻きもプラスしながら、ヒットパターンを探してみましょう。

 

ヒットのタイミング

ただ巻きは巻いているジグを見せて追わせるような釣り方で、ヒットは巻いている最中にググっと引き込みがあります。フォール時にもチャンスはありますが、真鯛は特に巻きに反応する傾向が強く、タイラバのように掛かるまで巻きを止めないのがポイントです。

アジやイサキはフォール時にバイトしてくるケースが多いので、繊細なアタリを見逃さないように、ラインにある程度テンションを掛けながらフォールさせてみてください。

 

 

⑥メタルジグの動かし方:スロー

最後にご紹介する動かし方は、スロー系のジグが得意としているスロージギングアクションです。底から浮かない青物や、根魚に対して効果があります。

動かし方はロッドの戻りを待つ、リールのハンドルは1回転巻かない、この2つをプラスしたスローなワンピッチジャークです。ロッドでジグを動かすというよりも、リールの巻きでロッドの穂先を曲げるイメージが動かし方のポイントで、巻き量の基本は1/2回転程度です。軽くロッドでジグを持ち上げたり、巻き量をさらに下げるケースもあります。

適しているジグはスロージギングに対応したタイプで、タックルもスロージギング向けのものが望ましいです。タックルの中でも特にロッドは専門性が高く、曲がって戻る独特な調子が求められます。青物以外の魚種もいろいろ釣ってみたい方や、青物向けのスロージギングが流行っている地域にお住いの方は、ぜひ専用タックルの導入を検討してみてください。

 

ヒットのタイミング

フォールでのアクションを重視した動かし方なので、ヒットのタイミングもフォール中になるケースが多いです。底に沈んだ青物から根魚まで、フォール時もリフト時もアタリに対応できるように身構えておきましょう。フォール時のバイトは素早い反応が難しくフッキングも不安定なので、しっかりアワセを入れたいところです。

 

 

ジギングルアーのアクションと動かし方まとめ

セミロング・センターバランスジグのワンピッチジャークが基本

スリムタイプで高速巻きやジャカジャカ巻きもおすすめ

ショートジグはただ巻きを試してみよう

スロージグには専用タックル

 

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ジギングルアーの重さについて

ジグウェイトは水深の2倍前後

メタルジグの重さは、水深の2倍をベースとして、潮流や船の流し方に合わせて重さを調整するというのが、オフショアジギングの基本的な考え方です。スムーズに釣りを楽しむためには、メタルジグが底についたことを確認できる重さが必要で、分からなければ重いジグへローテーションする必要があります。ラインの太さなどタックルの状況によっても確認の難易度が変化するので、初回は重めを中心にしっかり揃えて、余裕が持てるラインナップで釣りにのぞみましょう。

船宿予約時に初心者であることを伝えれば、用意すべきメタルジグの重さは船長がしっかり教えてくれます。

 

 

ウェイトは複数を用意しておこう

予約時に150gをおすすめされた場合は、前後のウェイトと難しい状況に対応できる重めのウェイトで、計4種類ほど重さを揃えておくのがおすすめです。当日は実際にジグを投入してから、タックルや海流に合わせたウェイトを探してみてください。船長にアドバイスをもらうのもおすすめです。

150gのジグを指定された場合に用意したいジグウェイト ローテーションイメージ
120g 潮が緩い状況に
150g ローテーションのメインに
200g 着底が分からない場合に
250g 潮が速い状況に

 

 

ジグの形状とウェイトについて

メタルジグが底についたことが確認できるかどうか、釣りやすいラインの角度をキープできるかどうかは、ラインの太さとジグの形状や素材によっても変化します。ラインはタックルを複数持ち込まなければ変更できませんが、形状や素材で変化をつける、ジグのローテーションも試してみてください。初心者の内は着底確認を重視すべきですが、より多く釣るためには、確認できる重さとベイトに合ったジグのシルエットサイズを両立する必要があります。

抵抗が小さい形状、比重が大きいものほどよく沈み、シルエットも小さいです。シルエットを大きくしたい場合は逆のパターンで、抵抗が大きい形状や比重が小さい材質のジグを選択します。ご紹介してきたジグの形状と材質をうまく組み合わせて、ステップアップを目指しましょう。

ローテーションイメージ ジグの形状やウェイト調整 ジグの素材
スタンダード セミロング・左右非対称
流れが速くラインに角度がつく・速く沈めたい セミロングでウェイトを重くする、スリムなロングジグ・左右対称 鉛・タングステン
着底確認に余裕がある・ゆっくり沈めたい セミロングでウェイトを軽くする、幅のあるもの 鉛・鉄・すず・アルミ
シルエットを大きくしたい ロングジグ 鉄・すず・アルミ
シルエットを小さくしたい セミロング・ショートジグ タングステン

 

 

ジギングルアーの重さ選びまとめ

基本は水深×2+α

重さは複数用意しておこう

形状や材質の使い分けでステップアップ

 

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ジギングルアーを揃えよう

少しずつ種類を集めていこう

オフショアジギングは、状況に合わせたメタルジグ選びと、特性を引き出す使い方が釣果アップに繋がる釣りです。こだわれば釣れる状況を少しでも増やすためにタックル、そしてメタルジグの種類を増やしたくなりますが、まずは地域に合わせたオーソドックスな構成から始めればOKです。時期のベイトパターンや釣れる魚の種類に合わせて、必要になったタイミングで少しずつメタルジグを集めていきましょう。

追加のメタルジグ選びに迷ったり、よく釣れる最新のアイテムをお探しの場合は、ぜひ店舗スタッフにご相談ください。

 

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投げ釣りの仕掛けはどうする?遠投にも繋がる仕掛け作りと釣り方のコツを伝授!

投げ釣りと言っても、堤防からのチョイ投げから、100m以上も先の魚を狙う遠投投げ釣りなどその釣り方はさまざまです。釣り場の状況や狙いなどで仕掛けもその都度変更しなければなりませんが、今回は遠投用の仕掛けをメインに、色々な投げ釣り仕掛けを紹介していきます。

 

 

 

 

 

投げ釣りの魅力紹介

まずは、ウキ釣りやルアー釣りなどでは味わえない投げ釣り独特の魅力について紹介していきます。

 

投げ釣りは魅力いっぱい!

老若男女問わず、誰でも楽しめる

安定した釣果と美味しい魚が期待できる

釣果以上の楽しみがある

 

 

投げ釣りは全世代で楽しめる

ジギングやルアー釣りなどは体格や筋力の差が釣り方に影響するので、小さなお子様を連れてのファミリーフィッシングとして楽しむには少し難しいものがあります。

それと比較すると、投げ釣りは2m前後の短竿で楽しむ「チョイ投げ釣り」から、本格的な「遠投投げ釣り」まで、世代や性別による筋力の差などを埋めることのできるさまざまな釣り方があります。突き詰めれば細かなテクニックも数多くありますが、基本は仕掛けを投げてアタリを待つ初心者にも優しい釣りです。

 

 

投げ釣りは釣果が期待できる

撒き餌を撒いて魚を呼び込むウキ釣りや、回遊魚を狙うルアー釣りなどのような不確実な釣りではなく、底に居着いている魚を狙うために、実績のある場所さえ掴んでしまえばある程度安定して釣果が得られるのが投げ釣りの特徴です。代表格のキスやカレイの他に、時にはヒラメやマゴチなどの高級魚まで狙えるのが投げ釣りの魅力の一つです。

 

 

投げ釣りにはさまざまな喜びがある

家族で釣りを楽しむ喜びや好釣果の喜びの他にも、投げ釣りにはたくさんの喜びがあります。重めのオモリを豪快に飛ばして、はるか先で水しぶきが上がった時。狙い通りの場所に仕掛けが着水した時。仕掛けの動かし方が絶妙に決まって複数匹(一荷)の魚が揚がってきた時。なにより海に向かって思いっきりロッドを振る爽快さ。

このように、投げ釣り自体にいくつもの魅力があるため、どんどんハマってしまって家族を置き去りにしてしまうかもしれません。

 

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投げ釣りの準備をしよう

釣り自体の経験はあるが、投げ釣りをこれから本格的に始めるという方向けにタックルの紹介をしていきます。釣りに必要な基本の道具(クーラーボックスやタモ、タックルボックスなど)はお持ちである前提で進めていきます。

 

 

投げ釣りの基本のタックル

一般的なタックルの組み方です。ターゲット魚によってロッドの長さやリール、ライン、ハリスなどの番手は変わってきますが、基本のキスやカレイを狙うのに充分な番手で紹介しています。

 

 

投げ釣り用竿

投げ竿は磯釣り竿のような長尺竿はほとんど使いません。オーソドックスな投げ竿ならば360cmから405cmほどのものが使いやすいようです。オモリ負荷が30号くらいのものならば充分でしょう。

 

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投げ釣り用リール

遠投競技の投げ釣りでない限り、リールは扱いの難しいベイトキャスティングリールよりもスピニングリールをおすすめします。番手は4000番以上で、5号のナイロンラインならば200mほど巻けるものを選びます。専用リールであればスプールにテーパーが付いており、ドラグ調整の無いものが主流で、番手表示も無い物が多いため、店頭スタッフまで相談することをおすすめします。

 

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投げ釣りの基本仕掛け

投げ釣りの基本仕掛けは1回のアプローチでアピール力があり、複数匹の魚が狙えるようにと、多岐針が使用されるのが普通です。手返し良く釣りたい方は3本針、大遠投で一気にキスなどを狙いたい方は7本針など、釣り方によって選びましょう。

 

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投げ方一覧とテクニック

投げ釣りの代表的な投げ方


投げ方

使い処

コツ

オーバースロー

基本の遠投

体重移動を使う

スリークォーター

大遠投

体の回転を使う

アンダースロー

チョイ投げ

手首のスナップ

 

 

投げ方のコツ①オーバースロー

基本のオーバースローはロッドを振りかぶり、穂先を体の真後ろに持って行き、リールを真上に向けます。真っ直ぐロッドを振り下ろすと同時に、一歩前に出した足に後足をスライドさせ体重移動させながらラインをリリースします。オモリが頭を通過した瞬間にリリースするイメージです。胸を張って斜め45°に打ち出すと飛距離が出ます。ほぼロッドの性能だけで100mほどはカバーできる投げ方です。

 

 

投げ方のコツ②スリークォーター

オーバースロー投法がきちんとできるようになったらスリークォーターに挑戦してみましょう。ロッドを振りかぶるところまではオーバースローと同じですが、ここから上半身を捻じり、それを戻しつつラインリリース側の腕を突き出し、同時に尻手側の腕を体に引きつけます。剣道の袈裟懸けのようなイメージです。ロッドのスピードが最大限に引き出せれば200mほどまでカバーできる投法です。

 

 

投げ方のコツ③アンダースロー

これはチョイ投げ釣りでよく使う投法です。2m前後の短竿などで10~20m先の狙いどころにピンポイントで仕掛けを運ぶ投げ方です。竿先を斜め下に構え、ラインリリース側の手首のスナップでコントロールしながら投げます。「ゴミ箱にゴミを放り投げ入れる」イメージで投げると正確なスローができますよ。

 

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投げ釣りにおける天秤の役割と種類

チョイ投げ釣りにしても遠投投げ釣りにしても、投げ釣りでは仕掛けを飛ばすために「天秤オモリ」を使います。使用目的によってチョイスが変わりますので、基本の天秤だけは押さえておきましょう。

 

 

天秤+オモリの役割

投げ釣りでは海底の狙った場所へ釣り針とエサを届ける必要があるので、重いオモリを仕掛けに使います。しかし、ただ投げるだけではオモリより下のハリス部分が道糸に絡んでしまって仕掛けが機能しません。そこで「天秤」と呼ばれるL字の針金を使います。オモリとハリスが一直線にならないようにセットすることで、「仕掛けを絡ませずに狙い場所まで」届けるのが「天秤」の役割です。

 

 

形状別には大きく2種類

天秤には大きく分けて、ステンレス線をL字型に組んだL字型天秤と、オレンジやグリーンの三角キャップのはまった直線状のジェット天秤と呼ばれている2つの天秤があります。どちらも糸絡みを少なくし、飛距離が出るように工夫がされていますが、少しずつ使い勝手が違います。

 

 

機能別には大きく3種類

天秤の機能は大きく分けて3つに分けられます。釣り場や釣り方によって天秤の種類は選べますが、最近ではオールマイティーに使えるように改良されています。

 

 

遠投特化型天秤

天秤にはそれぞれ特徴があります。一つは「遠投特化型」天秤。これはL字固定型のものが投げやすく、また空気抵抗を抑えるためにアームの短いものを選びます。

 

 

アタリ特化型天秤

次が「アタリ特化型」天秤です。これは天秤の軸線にオモリが取り付けられていて、L字の頂点から頂点へとラインを通し、天秤全体がラインをスライドする仕掛けになっています。魚が掛かるとラインからロッドにダイレクトにアタリが伝わり、針掛かりを助けてくれます。一般的には「半遊動式」などと呼ばれています。

 

 

トラブル回避型天秤

最後が「トラブル回避型」天秤です。天秤を使った投げ釣りで一番多いトラブルが「根掛かり」です。これを回避するために障害物をよけやすく作られたのがジェット天秤です。ラインを巻くと天秤が一直線になり、また先に付いたフィンで浮き上がりを良くし、水中を泳がせることができます。つまり何か障害物をコツンと感じた時に、ロッドを強めに煽るだけで根掛かりが回避できるシステムになっているということです。

 

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天秤のタイプとメリット・デメリット

天秤のタイプ

メリット

デメリット

L字固定型

遠投がしやすい

アタリが取りにくい

L字遊動型

アタリが取りやすい

遠投がしにくい

ジェット天秤

根掛かりしにくい

糸絡みしやすい

 

これらの複合型や新機能天秤も

ここで紹介・解説した天秤もすでにかなりの改良がされていて、飛びと根掛かり回避にすぐれた天秤など、複合型とも言えるタイプのものも販売されています。また「スパイク鉛」と呼ばれる激流の中でも転がらない工夫のされたオモリ付き天秤なども開発されています。購入の際は実際に店頭で確認し、店頭スタッフの意見を聞くことをおすすめします。

 

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大漁を狙う投げ釣りのコツ

ここからは釣り方の紹介です。どんな釣りにもコツはありますが、投げ釣りは「多岐針」を使う釣りですので、他の釣りと一味違うコツがあります。

 

 

釣れるポイントを絞る

最近の釣りは情報戦の色合いが強く、釣れるポイントを複数個所は持っていないと、なかなか釣果には恵まれません。新聞雑誌の情報欄やインターネットでの釣果情報などを必ずチェックするようにしましょう。最も有力な情報が得られるのが、釣り場近くの釣具屋です。エサや仕掛けを購入する際には、店頭スタッフに声をかけて釣果情報や釣り方の相談などもしてみましょう。

 

 

カケアガリを狙う

キスやカレイなど投げ釣りのターゲットは海底近くの起伏の中に固まっていることが多く、うまく起伏の中を通すと釣果に繋がります。特に「カケアガリ」と呼ばれる海底の丘の部分には良く集まります。カケアガリは沖から手前に向かい徐々に高くなっていきますが、ここは潮がゆるみ甲殻類が多くいるので、斜面からイソメやゴカイなどが顔を出すキスやカレイにとっては絶好の餌場になります。オモリを引きずってカケアガリを感じたら、そこを集中的に狙ってみましょう。

 

 

仕掛けを毎回確認する

釣果を上げるためには道具がきちんとしていなくてはいけません。投げ釣りの仕掛けは常に海底を引きずられています。針先などが岩や砂に擦れて甘くなるのも早いので、常に確認をしましょう。エサの付け替えのたびにチェックするのがおすすめです。甘くなった針を変えた途端に効果が出て、喰いが立つことはよくあります。

 

 

エサは常に新鮮なものを状況に合わせて使う

投げ釣りの場合、エサの付け方は一般的に「通し刺し」にします。イソメやゴカイの頭(口)から針先を入れ、針先を胴体から出す付け方です。首筋にちょんと引っ掛けるチョン掛けでは投げ釣りの場合身切れしてしまうので、おすすめしません。ただし、喰い渋りの時にはアピールするために通し刺しと組み合わせて「房掛け」にしたり、臭いを出すために縫い刺しにしたり、いろいろと工夫してみましょう。また、キスやカレイは新鮮なエサを好むので、常にエサは新しいものに付け替えましょう。

 

 

動かし方を変える

エサや仕掛けが完璧でも喰い渋ることはあります。もちろん時合(魚の活性が上がる時間帯)ではないのかもしれませんが、そんな時は仕掛けの動かし方(サビキ方)を工夫してみましょう。カケアガリなどはしばらく静止させて待てばいいのですが、平坦な場所ではロッドのしなりを利用して強めにサビいて停止させたり、思い切ってオモリが浮くほどしゃくって落としたり、もちろんズル曳きもアリです。いろいろな動かし方を試してみましょう。

 

 

追い食いを狙う

キス釣りなどで釣果を上げるには、多点掛けが一番手っ取り早い方法です。投げ釣り初心者にありがちな失敗は、多岐針の一番下の針に一匹喰いついた魚を釣り上げてしまうことです。これは往々にして「サビキスピードの速すぎ」で起こります。魚は他の魚が釣り針に掛かってジタバタしていると、「あ、エサを食べてる」と自分も近くのエサを探します。そのため、一匹掛かったのが分かったら、ゆっくりとリールを巻いていきましょう。100m巻くのに約10分が目安になります。

 

ゆっくり巻く裏ワザ

リールをゆっくり巻く時にハンドルでリーリングするのでなく、空いた手でスプールを直接巻くと追い食いしやすいスピードでラインの巻き取りができます。

 

基本の合わせ方

投げ釣りの合わせ方は、基本的には「向こう合わせ」になります。置き竿にククンとアタリが出たら、天秤の重みですでに針掛かりしているはずです。引きずっている時にクンとアタリが出たらそっとロッドを立てるくらいで合わせは充分です。

 

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魚種別仕掛け表

基本の仕掛け紹介

対象魚

ハリス

天秤

備考

ハゼ

袖針5号2本

0.8号

ハゼ小型

秋~冬が旬

キス

キス針6号5本前後

0.8号

L字固定

初夏~秋が旬

カレイ

流線針12号前後2本

3~4号

ジェット天秤

夏~冬が旬

その他根魚

丸セイゴ10号2本

1~2号

胴付き

秋~春が旬

 

基本の仕掛けは仕掛け表の通りですが、これはあくまで一般的なサイズを釣るためのもので、個体の大小で針やハリスの号数は上下させましょう。また旬を書き入れておきましたが、これは食べ方(例えばカレイは煮付けが冬・刺身が夏)などでも若干変動がありますので、一概には言えません。

針数は「手返し良く」「トラブルが少なく」の針数です。投げ釣りの腕が上がってきたら増やすのも良いでしょう。

 

 

 

 

チョイ投げ釣りの仕掛け

投げ釣りの中にはお手軽な「チョイ投げ釣り」があります。遠投投げ釣りのレンジが100~150mなのに対して、50m前後を探るチョイ投げ釣りは、その名の通り初心者やお子様でもちょいと釣れる楽しい釣りです。チョイ投げ釣りの紹介もしておきましょう。

 

 

おすすめのチョイ投げ釣りセット

オーソドックスでお手軽なチョイ投げ釣りのセットです。ロッドは1.8mの振り出し竿。リールは3号のナイロンラインが100m巻かれた小型スピニング。これに天秤や2本針の仕掛け、魚掴み、ハサミなどがすべてセットされています。後はエサだけあれば購入即釣行という優れものです。しかも仕掛けのセッティング見取り図まで入っているので、入門編にはもってこいのセットです。

 

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中通し鉛を使った仕掛けでお手軽に

「中通し鉛」は中空構造となっているためラインが中を通り、意図的に留めない限りラインが自由にスライドします。スライド時の摩擦でラインに傷が付くことがあって遠投には向きませんが、チョイ投げやぶっこみ釣りをするには使いやすいアイテムです。ラインをフリーで出せば波の力でエサが漂い、根魚以外の魚が釣れることもあります。アタリもオモリを介さないために出やすく、ライン切れとライン絡みのリスクはありますが、お手軽ではあります。

 

 

チョイ投げにあると便利な道具類

最低限小型のもので結構ですので、クーラーボックスは用意しましょう。また、堤防や釣り公園など一段高くなった場所での釣り方が多いチョイ投げ釣りなので、ロープ付きの水汲みバケツがあると便利です。また、小さなお子様連れであれば、体に合ったライフジャケットを装着しましょう。

 

 

投げ釣りは周囲の安全を確保してから

チョイ投げ釣りでも遠投投げ釣りでも同様に、投げ釣りはとにかく周囲の安全確認をしながら釣りをしましょう。チョイ投げ釣りの場合、堤防や釣り公園など人出の多い場所での釣りになることも多いので、隣や後に人が居ないことを確認してから投げます。また、遠投投げ釣りでは長いロッドで重いオモリを使うことが多いので、接触などがあると軽い事故では済まない場合も多々あります。お互いがケガの無いように気を付けましょう。

 

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豪快な投げ釣りの魅力を体感しましょう!

いろいろな釣り方がある中で、豪快さナンバーワンといえばやはり「遠投投げ釣り」です。しかし、魅力的な釣りであるがために敷居が高いイメージもあります。まずはタックルと仕掛けを準備してフィールドに立ちましょう。そしてさまざまな魚をゲットしてください。きっと釣果以上の楽しみが見つけられ、この釣りにハマっていくと思います。

 

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【投げ釣り入門】用意するタックル・道具と遠投で飛距離を出す秘訣を解説!

目の前に広がる広大な海と空を相手にしているような錯覚に陥る豪快な釣り。それが投げ釣りです。狙いは100m先の海中。キスやカレイなどの底物釣りから最近では「遠投カゴ釣り」などで鯛や青物まで狙う方が増えています。今回は道具から見る投げ釣りの遠投の秘訣を紹介します。

 

 

 

 

 

「投げ釣り」といえば、豪快な釣り

陸っぱりからの釣りはさまざまありますが、いわゆるサーフキャストフィッシングと呼ばれる遠投・多岐針のキスやカレイ狙いの釣りは、砂浜からのロングキャストがメインになります。

弓なりにしならせた投げ竿から放たれた仕掛けは、空高く舞い上がり100mも先のポイントを直撃。飛距離が出た方が圧倒的に有利になる釣りで、やり方次第では200mもの距離を稼ぐ者もいます。全身を使って豪快に仕掛けを飛ばしポイントを狙い撃つ。投げ釣りはスナイパーのような釣りなのです。

 

 

遠投だけに特化した大会も

投げ釣りの遠投だけを競う「スポーツキャスティング大会」があります。発祥は1900年頃のアメリカやイギリスだといわれていますが、日本も1955年の第1回ワールドゲームスから参加しているキャスティング大国。

肝心の記録でいうと、日本では200mを超える距離を遠投しています。対して、アメリカではベイトキャスティングリールでコンスタントに250mも投げる怪物がいますが、各団体や国別でルールが違うため、一概にレベルが上とは言えません。

 

 

釣りより飛距離の虜になる人も

ロングキャストは不思議な魅力を持つものです。

「投げ釣りで釣果を上げたいしかしそれには飛距離が必要。なので飛距離を伸ばすためにスポーツキャスティングをやってみると、それにはまってしまい飛距離は伸びたけれど釣りに行かなくなる。」

という本末転倒の釣り師が実は数多くいます。

キャスティングが上手いことと釣りが上手いことは必ずしもイコールではありませんが、せっかく磨いた腕を釣りに活かさないのはもったいないですね。そのため、本記事では競技用の道具は省き、あくまでも実釣に役立つ道具やタックルをご紹介します。

 

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投げ釣りの基本

代表的なターゲットはキスやカレイ

投げ釣りの釣法も年々進化し、近年では遠投カゴなどを使って真鯛や青物まで狙う釣り方も出てきました。ヒラメやマゴチなどのフラットフィッシュなども含めいろいろな魚種の狙える投げ釣りですが、やはり代表格はキスやカレイでしょう。

 

 

基本的な投げ釣り仕掛け

キスは産卵のために水温が上がると浅場にやってきます。それに対して、カレイは水温が下がると産卵のために浅場にやってきます。つまり冬のキス、夏のカレイは沿岸とはいえ深場に居着いていることが多いので、狙うとなるとどうしても遠投が必要。20号から30号ほどのオモリを天秤に付け、多岐(3~7本)針を付けて100mほども仕掛けを飛ばす道具とテクニックが重要な釣りになります。

 

 

遠投投げ釣りに適したエサ

投げ釣りに使用されるエサ エサの特徴
イソメ・ゴカイなど 遠投に耐える強さ・集魚能力高い
オキアミ(ボイル含む) 投擲時外れることあり
ユムシ 集魚能力高い・値段が高い
サバなどの切り身 身割れして遠投に耐えられない
イカの短冊 遠投には耐えるが集魚能力低い

 

遠投投げ釣りでは、エサは虫エサ(イソメやゴカイなど)がおすすめです。エサにできるものはたくさんありますが、トータルバランスで考えると虫エサが最適です。

 

 

季節ごとに遠投ターゲットが変わる

冬場のキスは遠投が必要

夏場のカレイは遠投が必要

虫エサは通年万能に使える

 

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遠投に適したタックル作り

周辺アイテムこそしっかり揃えよう

100g前後のオモリを100mも飛ばしキスやカレイを狙うのですが、飛ばすだけではいけません。底に隠れているキスやカレイを誘い出し、餌に喰いつかせ、微妙なアタリを取る。そんなタックル作りをしなければなりません。

扱いやすさだけなら短竿、飛距離だけなら長尺竿なのですが、今回は遠投にこだわったタックル作りを目指します。そのため、ある程度の長さを持ったロッドと、それに見合うリール、そして飛距離の出やすい道糸(ライン)や力糸(リーダー)をチョイスしていきます。

 

あくまで釣りがメイン

飛距離と釣りやすさの両立を目指したタックル作り

三脚(竿立て)なども揃えよう

 

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投げ釣りの専用ロッド

設計の自由度の高い継竿タイプから選ぶ

遠投でロッドはとても大切なアイテムです。まずは型(モデル・造り)から考えてみましょう。

ロッドは「並継タイプ」を選びます。携行に便利な振出タイプでも性能的にはかなり高い物が出ていますが、やはり1本の元竿にすべてを納めるという構造では設計に限界があります。ガイド位置や大きさなども含めて継竿の自由度に軍配が上がります。

 

 

入門用には405タイプがおすすめ

次に長さですが、取り回しの良さから365(cm)前後のミドルタイプを使う方が多いようですが、遠投で勝負するのなら405(cm)以上のロングタイプがおすすめです。ダイワなら「パワーキャスト」、シマノなら「サーフゲイザー」のオモリ負荷25~30くらいのものが入門用にはうってつけでしょう。

しかし、微妙な硬さの違い(ExやFxなどの表示)、また入門用とはいえ体格の大小などもあります。405を基本として考え、店頭スタッフに相談しながら購入するのがベストです。

 

 

似ているロッドでも特徴が違う

投げ釣り師に対して、「投げ釣りの遠投において、何が最も必要?」と質問したら「ロッドである」と答えるケースが多いと思います。どんなに頑張っても1.8mのバスロッドでは200mどころか100mも仕掛けを飛ばすことはできません。また、似た形の硬い長尺磯竿などで代用したくても、ガイドの数や大きさが遠投向きにできておらず、グリップの長さも足りません。投げ釣りには専用ロッドを用意しましょう。

 

 

ロッドは専用品を手に入れる

405タイプを基本に考えてみる

体格や腕力も加味したロッド選び

店頭スタッフまでぜひ相談しよう

 

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投げ釣りの専用リール

遠投の歴史はリールの開発から

遠投の歴史はリールによって作られてきたと言っても過言ではありません。リールができる以前の釣りでは、「竿の長さ=探れる範囲」でしたが、リールの出現で10m先、20m先の魚まで狙えるようになり、結果リールの性能が釣果を左右するまでになりました。

投げ釣りの遠投もまたしかりで、リールの性能で飛距離もグンと変わります。一般的に投げ釣り用の入門リールとしては3000番から4000番のスピニングリールが推奨されていることが多いと思いますが、遠投にこだわるのであれば少し専門的なリールを選びたいと思います。

 

 

PEラインが巻けてテーパーの付いたもの

ダイワならば「グランドサーフ」、シマノならば「スーパーエアロスピンジョイ」などの、細糸(PEライン)も使用可能で、尚かつスプールにテーパーが付いているタイプのものがおすすめです。この2機種に関して言えば、お値段的にも入門用としておすすめできる範囲のものです。

スプールにPEラインの1号が200m以上巻けるものを選んでいただきたいですが、ロッドとの相性もありますので、店頭スタッフの意見を参考にしてみると良いでしょう。

 

 

遠投専用リールの特徴

遠投に特化したリールはスプールが特徴的で、目で確認できるほどテーパーが付いていたり、溝が浅くなったりしています。これは深い溝でラインに巻きグセを付けるのを避けるためと、細糸で勝負するためです。溝の深いスプールのものでは、PEラインを使用する場合、必ず下巻きが必要になります。また、軽量化も含めてドラグの付いていないものがほとんどです。

 

リールは専用品を選ぶ

PEラインが200mは巻けるもの

スプールにテーパーの付いているもの

実用耐力10kg以上あれば尚良い

 

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投げ釣りのライン

初心者でもPEラインから

遠投にこだわるのであれば、これはPEラインの一択で良いと思います。ライントラブル回避のためとキャスティング技術向上のために、初心者はナイロンラインでまず練習しようと思われるかもしれませんが、遠投投げ釣りをするのであれば、「空気抵抗が少なく強度の高いPEライン」を最初から使うことをおすすめします。

ナイロンラインで慣れても、PEラインに変更した時にナイロンで身に着けたテクニックはあまり役に立ちません。それはライン同士の結束や、サミングの仕方、指離しのタイミング、果ては魚が釣れた時のアワセまでラインによってまったくの別物になってしまうためです。したがって、最初の段階からPEラインに挑むことを推奨します。

 

 

初心者はカラーマーカー付きのものを

ベテランが本気で投げると200m近くまで飛ばすことができますが、初心者はまずは100mを目指しましょう。ここでPEラインのカラーが大事になってきます。遠投用PEラインには25mおきにカラーを変えてあるものがあり、投げ釣り師は「初めて8色(200m)行ったよ」や「4色(100m)のところで喰ってきた」など、ラインの色で会話することがあり、カラーが遠投の一つのモチベーションになります。

 

フィンガープロテクターは必携品

フィンガーグローブや、フィンガープロテクターなどと呼ばれている人差し指を守るグローブがあります。細くて強いPEラインに指を掛け、重いオモリを飛ばすとなると、その瞬間の指に掛かる負荷は相当な大きさになります。素手で何投かしただけで指が切れてしまうこともあります。タックルの性能を100%活かすためにも、ぜひフィンガープロテクターはご用意ください。効果は抜群です。

 

 

遠投ならPEラインを選択

最初からPEラインに慣れる

25mごとに色変わりするラインを選ぶ

遠投にフィンガープロテクターは必携

 

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投げ釣りタックルセッティング

力糸をチョイスする

ジギングやアジング、エギングなどPEラインを道糸として使用する釣りをする方は多い傾向にあり、必ず「リーダー」としてフロロカーボンラインやナイロンラインを取り付けます。投げ釣りではテーパーの付いた「力糸」というものを道糸の先に取り付けます。

理由として、100gものオモリをフルキャストする場合、ナイロンラインなどではその伸縮性でラインがもってくれますが、PEラインのような伸縮性の無いラインだと一瞬でブレイクしてしまいます。そのため、力糸は必ず取り付けましょう。

 

 

力糸の選び方

遠投にこだわりたい場合は、力糸もPEラインのものを組んでみましょう。選び方は、テーパーの細い方の号数を道糸の号数に合わせます。表示としては「1号<6号」のような表示のもので、大きな数字の方がオモリ側になります。使うオモリの重量に合わせて5~7号くらいのものから選びましょう。こちらも、全体のセッティングバランスを考えて、店頭スタッフまで相談すると良いでしょう。

 

PEライン同士の結束

ライン同士の結束はいろいろな結び方がありますが、PEの道糸とPEの力糸を結ぶには電車結びが簡単で抜けません。ただし、必ず両端は「ハーフヒッチ」で留めましょう。強度を上げるため、テーパーを付けてガイド通りを良くするため、の2つの理由があります

 

 

オモリをチョイスする

遠投投げ釣りにおいて、オモリの役割は重要です。オモリをチョイスするにあたり、形状と素材、使い勝手などから考えてみましょう。

通常の投げ釣り仕掛けは「天秤」という部品を付けて糸絡みの無いようにします。天秤単体に20号から30号ほどのオモリを付けるタイプと天秤自体にオモリが取り付けられているタイプがありますが、入門用にはオモリを別付けできるタイプを選びましょう。釣りの途中で重さを変えたい時に、仕掛け全体を交換する必要がないメリットがあります。

 

 

オモリを素材で選ぶ(タングステン製)

次に素材ですが、遠投にこだわるのであればタングステン製のものをチョイスします。もちろん従来の鉛製のものでも、ダイワのドラゴンシンカーのような遠投に特化したものもあります。

そちらでも練習用には鉛製で充分ですが、本気で遠投をする場合は、比重の高さから小さなフォルムで空気抵抗を押さえ、飛距離を伸ばすタングステン製のものに軍配が上がります。鉛製と比較すると約5倍程度の価格なので購入ハードルが上がりますが、1本は持っておきましょう。

 

 

オモリ(シンカー)はタックル全体のバランスを考える

体力・タックルに合わせ20号~30号をチョイス

質量の高いタングステン製は大きな武器

 

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飛距離の出る投げ方を覚えよう

タックルが組み上がったらいよいよ実釣です。ここからは遠投・飛距離アップのコツなどを紹介していきます。

 

徐々に飛距離を伸ばす

初心者がいきなりフルキャストなど、なかなか難しいものがあります。また、最初は弾道が定まらず、思ったより右に行くケースが多いことも多く、他者への気遣いも含めてまずはフォーム固めから始めましょう。

遠投には回転投法やV字投法などさまざまなネーミングの投法がありますが、基本は「オーバースロー投法」と「スリークォーター投法」の二つです。遠投を試みる初心者が覚えるべき投法はスリークォーター投法です。

いきなり8色(200m)などは無謀な試みなので、まずは4色(100m)を目指してみましょう。ステップを踏んで徐々に距離を伸ばしていくのが飛距離を伸ばすコツです。

 

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遠投の投げ方・やり方・コツ

ステップ①:スリークォーター投法

野球のピッチャーが振りかぶって真上から投げ下ろす投法をオーバースロー、腕を横に振る投法をサイドスロー、そして斜め45度で振る投法をスリークォーターと呼びます。実は投げ釣りの遠投もロッドは同じような軌道を描きます。遠投で使うとしたら、頭上に利き腕を通すのがオーバースロー投法、肩口を通すのがスリークォーター投法の2種類で、飛距離を望むならスリークォーター投法を覚えましょう。

 

 

ステップ②:スリークォーター手順(体の使い方)

  スリークォーターの体の使い方(右利きの場合)
左足前で投げる方向に対し90°に構える
竿尻を持った左腕を伸ばし、右拳(リール)を右耳の後方に構える
左足つま先を投擲方向に向けながら、体も投擲方向にひねる
右足のかかとを蹴るように上げ、同時に右拳を突き出し左腕を引く
右拳が完全に突き出される寸前にラインを離し、オモリを飛ばす

①②はゆったりと、③④⑤で一気にフルパワーまで持って行きます。

最初は竿先からオモリまでの長さ(タラシ)を50cmくらいにとり、しっかりとオモリの重さを感じて投げましょう。タラシを1.5m以上とってフルキャストができるようになると、100mは楽に超えてきます。

 

 

ステップ③:打ち出しは45°

遠投ができないと悩んでいる方の弾道を見ると、ライナーで飛ばしていることが多いように思います。遠投のコツは「投擲方向に向かって45°」の角度で打ち出すことです。感覚的に45°を意識してもライナーになってしまうので、最初は「空に向けて」投げるくらいの気持ちでオモリをリリースしましょう。

 

 

ステップ④:胸を張る

45°の角度でオモリをリリースするためには、視線も45°を保たなければなりません。そのために、投擲中は「常に胸を張って」おきます。フィニッシュでガイドにラインを触らせないために、リールを目線より少し下で固定してラインを出しますが、このときも胸を張っていなければきちんとコントロールできません。

 

 

ステップ⑤:剣道の打ち方をイメージ

少し分かりづらいですが、オーバースロー投法は剣道の面打ちのイメージです。目の前に相手がいるとイメージし、その相手の頭に竿をまっすぐ振り下ろす軌道で投げてください。一方、スリークォーター投法は剣道の「袈裟懸け」のイメージになります。斜めに相手の肩口を狙う軌道で投げるようにしましょう。

 

 

ステップ⑥:絶対必要な「リラックス」

遠投のコツは瞬発力にあります。そのためにはリラックスが必要不可欠。どんなロッドを振る時でもそうなのですが、筋肉がカチカチにこわばっていたら良いキャスティングはできません。投げ釣りの遠投の場合、長尺ロッドを使うために少しのブレがキャスティング全体に響きます。一瞬の瞬発力にかけるためにも、動作①②の時はリラックスしてセットしましょう。

 

 

ステップ⑦:練習あるのみ

飛距離が欲しいと思っている方は、とにかく反復練習をしましょう。毎日何投かでも投げていればどんどん上達します。加えて下半身も鍛えれば、必ず飛距離は伸ばせます。イメージトレーニングも含めて、練習を欠かさないようにしましょう。

 

 

遠投は努力が必要

体に正確なキャスティングを覚えさせるまでトレーニング

打ち出しは45° 胸を張り、視線も45°

リラックスも大事

 

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遠投力をつけて爆釣を狙おう

初夏から10月頃までがキス、10月頃から翌年の春までがカレイのトップシーズンになります。秋と春には遠投カゴで青物も狙えます。つまり、年間を通して遠投自体が投げ釣りの強い味方になります。遠投力を身に付けて、まずはサーフからキスやカレイを狙いに行きましょう。大漁を祈願いたします。

 

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魚種で変わるスーパーライトジギングの仕掛け特集!揃えるタックル含めて解説!

今回はスーパーライトジギングの仕掛けについてです。基本となる仕掛け構成の解説と、魚種ごとの特徴を捉えたジグ、フック選びについて紹介しています。フックセッティングが攻略のポイント!針にも工夫をして、スーパーライトジギングを満喫しましょう。

 

 

 

 

 

スーパーライトジギングの仕掛けを魚種別に解説

魚種に合わせたルアーとタックルのセレクトをご紹介

今回はスーパーライトジギングの仕掛け編として、魚種に合わせたルアーやフックの選び方と、相性のよいタックル編成についてご紹介します。

ルアーで釣れる魚であれば、全てが対象魚になるスーパーライトジギングですが、それぞれの魚には特に反応しやすいアクションがあり、特定のアクションに強いルアーを使うことや、アクションに合うロッドを使うことで、メインターゲットからのバイトを増やす工夫ができます。

基本となる仕掛けの作り方も紹介しているので、初心者の方はそちらをチェックした後、魚種に合わせたルアーセレクトの項目をチェックしてみてください。

 

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スーパーライトジギング基本仕掛けの作り方

基本の仕掛け作りを4つに分けて解説

魚種別のルアー選びに入る前に、スーパーライトジギングの基本となる仕掛けの作り方をご紹介します。構造は非常にシンプルなので、準備は初心者の方でも簡単です。

初心者の方にぜひチェックしておいて欲しいポイントは、オフショアジギングでは定番のリング接続と糸の結び方関連です。細い糸で大きな魚まで相手にする釣りなので、道糸とリーダーの結び方は釣り当日までにしっかり練習しておきましょう。

 

 

①道糸にリーダーを結ぼう

初心者の方がルアーゲーム全般をスタートする上で、一番ネックになりやすいポイントです。

PEラインは急激なショックに弱く、傷がつくと一か所に負荷が集中して切れるという縒り糸特有の弱点を持っています。強度と伸び率の低さは申し分なしのラインなので、先側にフロロカーボンラインを結んで、弱点を補いつつ高い性能を引き出せるラインシステムを完成させましょう。

結び方には複数の種類がありますが、基本的には難易度が低いほど結び目の強度も低いです。今回はステップアップ後もずっと使っていける結びとして、手順の難易度と強度のバランスに優れる、FGノットをご紹介します。しっかり結べれば、不意の大物が掛かっても安心してやり取りできるノットです!

 

結び方のコツはパート分けと指の運び方

FGノットを効率よく習得するためのコツは、パート分けと指の運び方にあります。

工程数が多く覚えられない、と感じる場合は、前半を編み込みパート、後半をハーフヒッチパートに分けて覚えるようにしてみてください。編み込みだけ練習、ハーフヒッチパートのみ練習と分けるのもおすすめです。編み込みは上から下からで計20回、ハーフヒッチは10回、エンドノットに2回通しと覚えると簡単です。

指の運びは常にラインにテンションを掛けて、緩みや追い越しが発生しないようにするためのテクニックで、習得すれば他の結び方にも応用できます。動画4:50頃からの実践編で、指をどんな風に使ってループを作っているか、糸の結び目はどのように動いているかをチェックしてみてください。スライドするように結んでいくのがポイントです。

 

リーダーの長さと太さについて

スーパーライトジギングは狙う水深が浅いことから、操作性を重視してリーダーの長さを短めとするセッティングが人気です。1.5m程度を目安に、釣り場の条件に合わせて3m程度まで検討してみてください。短い状態から長くすることはできないので、船宿予約時の段階でリーダーの長さについて聞いておきましょう。

リーダーの太さは16lb(4号)~20lb(5号)程度が基準になります。メインラインが太い場合はリーダーも太くして、バランスの取れたラインシステムを目指してください。ロッドのパワーやリールのサイズなど、タックルの強さも考慮に入れて決めるのが、バランスのよいラインシステム作りのコツです。

 

メインラインの号数 組み合わせるリーダーライン
PE0.6号 フロロカーボン12lb(3号)~16lb(4号)
PE0.8号 フロロカーボン16lb(4号)~20lb(5号)
PE1号 フロロカーボン20lb(5号)~22lb(6号)
PE1.2号 フロロカーボン22lb(6号)~25lb(7号)

 

 

②リーダーとジグの接続にはソリッドリング(溶接リング)を使おう

スーパーライトジギングのルアー接続には、スナップよりも強度が高いソリッドリング(継ぎ目のない溶接リング)と、スプリットリング(二重で取り外しができる金属の輪)を組み合わせる、強度の高い接続方法がおすすめです。

サイズは#2番や#3番といった小型のものを選択しましょう。ルアーに付いているスプリットリングをそのまま使う方法もありますが、「コンビリング」という名前で2種のリングがセットになった製品が展開されているので、こちらで一気に揃えてしまうのがおすすめです。

開閉にはプライヤーという道具が必要になりますが、慣れてしまえば船上でのルアー交換も簡単に行えます。プライヤーはラインカッターを兼ねる道具なので、スタート時にぜひサイズの合うものを検討してみてください。

 

 

③ソリッドリング(溶接リング)にリーダーを結ぶ

リーダーをソリッドリングに結びます。結び方は片結びなど簡易なものではなく、しっかり結べる釣り向けのものを覚えておきましょう。おすすめの結び方はパロマーノットで、手順が簡単かつ強度も十分なノットです。

結び方はリーダーを折り返した状態で、折り目をリングの中に通すところからスタートします。通した折り目をつかみ、本線を巻き込みながらハーフヒッチで仮止めし、折り目のループにリングを通してから締めこんで完成です。

手順は簡単ですが、強度は非常に高い結びです。オフショア初心者の方はぜひこの結び方をマスターして、いろいろな釣りで使ってみてください。

 

 

④スプリットリングでルアーを接続

ソリッドリングが結べたら、ルアーとフックをスプリットリングで接続して完成です。プライヤー先端のツメをスプリットリングの重なっている部分に入れて、端が軽く開いたら、スライドさせていくような形でリング同士を接続してください。

接続のパターンは、1つのソリッドリングに1つのスプリットリングでルアーを接続する方法と、ルアーのリング、フックのリングで2つのスプリットリングを接続する方法があります。どちらを選んでも問題ありませんが、おすすめはルアーのみの交換できる後者の方法です。前者の方法を使う場合は、フックをメタルジグのアイに接続して使いましょう。

 

 

基本仕掛けの作り方まとめ

道糸とリーダーはFGノットで接続

リーダーとソリッドリングはパロマーノットで接続

ソリッドリングとスプリットリングでルアーとフックを接続

 

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スーパーライトジギング仕掛けの魚種別攻略4パターン

対象魚に合わせてジグとフックを使い分けよう

ここからは仕掛け作りの応用編です。時期やポイントによって変わる対象魚に合わせた、ジグの選び方とフックセッティングをチェックしてみましょう。

メインターゲットに合わせたジグの準備はもちろん、別系統のセッティングも用意しておくことで、当日の状況に合わせた釣りが楽しめるようになります。ジグのタイプやサイズごとの特徴や、カラーについても紹介しているので、これから仕掛け類を準備する方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

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1.スーパーライトジギング仕掛け:アジ・イサキ攻略

タダ巻きをメインにした仕掛け構成

お手軽感とサイズ感のバランスがよく、オフショア初心者の方にもおすすめしやすいターゲットです。この2魚種は地域次第で時期を問わず狙える魚ですが、特に人気が集中する時期は浅場で狙える春から夏の時期になります。

アジ・イサキの釣り方は、ジグを動かしすぎないタダ巻きと、スローなワンピッチジャーク&フォールがメインです。メタルジグはこの2つのアクションを表現しやすいものから選択しましょう。ジグをガシガシ動かすというよりも、できるだけ暴れさせないようにしたい釣り方なので、専用タックルには柔らかく曲がるロッドを選びたいところです。

 

 

釣り方に合わせたルアーセレクト

どちらの魚も口はそれほど大きくなく、エサとなる小魚も小型であるケースがほとんどです。メタルジグはサイズ感にこだわって、シルエットが小さいものを選ぶのがおすすめです。釣り場の深さや海流の関係から重さが必要になる場合は、高比重なタングステンジグも検討してみてください。

ジグの形状はややリアウェイト気味で、厚みを出してサイズを抑えたものや、細長いタイプのものがおすすめです。裏表や左右で非対称となっているものは、タダ巻きやフォールで揺れるようなアクションが出るので、このタイプをメインにチェックしてみましょう。

カラーはグリーンがイサキゲームで非常に高い実績を持っています。グリーン+ゴールドをアピール系のカラーに、フルシルバーなど、シルバー系のものをナチュラル系のカラーに用意しておくと、アジイサキと両方の魚種を効率よくローテーションで攻略できます。

 

 

フックセッティングはフロントツイン&リアツイン

フォールでバイト位置が不安定になることと、多点掛かりが口切れ対策になることから、フックは小型のツインのアシストフックをリアとフロントにセットするセッティングが主流です。シルエットが小さいジグにフックを4個つけることになるので、フック同士の干渉を避けるためにも短いアシストフックを選んでください。

また、アジとイサキには、フックにティンセルが付いているものや、平らな部分があってキラッと光る針が効果的です。ジグのサイズが大きい場合でも、専用フックなら針へのバイトが期待できます。

口の小さいアジイサキは、小針+ツインアシストフックのダブル、針を食わせるティンセル付きフックで攻略しましょう。

 

 

仕掛けに合わせたタックルセレクトのコツ

釣れるのはアジイサキのみで、青物はほとんど混ざらないと分かっている場合は、ラインを細くして小さなジグを使っていく釣り方も効果的です。0.6号など細糸も考慮に入れながら、タックルを編成してみましょう。

ロッドはタダ巻きやフワッとしたシャクリに合わせて、大きく柔らかく曲がるもの、穂先が柔らかいものを選ぶと釣果アップにつながります。2タックル用意するのが難しい場合は、中間的なものを選ぶか、対象魚を明確にしてからタックル編成を検討するのがおすすめです。時期に合うもの、海域に合うものをお探しの場合は、ぜひ店頭でスタッフにご相談ください。

 

 

アジ・イサキ攻略まとめ

リアウェイトのタングステンジグが効く

ティンセル付きのツインアシストフックをフロントとリアにセット

柔らかいロッドで釣果アップ

 

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2.スーパーライトジギング仕掛け:青物攻略

スピード感を演出できる仕掛け構成

青物は能力が非常に高く、鋭い動きに反応する習性があります。先ほどご紹介したアジイサキ狙いとは相反する仕掛け、タックル編成と相性がいいターゲットです。サイズも大型が掛かる可能性があるので、青物を狙う時はロッドのパワーやフックの強度を重視して、道具の準備を進めましょう。

 

 

釣り方に合わせたルアーセレクト

ジグは形状が対称に近いもの、抵抗が小さいものを選ぶと、スピード感のあるワンピッチジャークをしやすいです。重さは深さに合うものではなく、あえてワンランク重いものを使うことで、アクション全体のスピードを上げられます。シルエットを抑えたい場合は、比重の高いタングステンジグの出番です。

アジイサキでも使ったタダ巻き系のジグと、細身で抵抗が小さいジグをローテーションして、当日青物が反応するアクションスピードを探してみてください。

カラーは輝きが強いシルバー系の実績が高く、太陽が出てからはブルーシルバーやピンクシルバーがローテーションのメインになります。フルシルバー系でもホロの違いによって釣果が変わることもあるので、色々と試してみるのもありです。

 

 

フックセッティングはフロントツイン

使用するジグ自体が小さいので、強度の高い大型のフックはトラブルを起こしやすいです。フックサイズを抑えて、2本掛けで負荷を分散しながらやりとりができるセッティングを目指しましょう。スーパーライトジギングタックル自体もパワーを抑えたセッティングなので、太軸の針よりも細軸の針の方が相性がいいです。

ハリ数が多い場合やアシストフックが長いセッティングは、大きなシャクリでラインに絡まるトラブルが起きます。青物はジグの頭を上手く狙ってバイトしてくるので、フロントにダブルのアシストフック、リアは無しという構成から試してみてください。

アシストフックはアジイサキで使ったものよりも、大きめを選ぶのがおすすめです。

 

 

仕掛けに合わせたタックルセレクトのコツ

アジイサキを狙う時は柔らかいロッドが適していましたが、青物を相手にするときは硬くパワーのあるロッドが理想的です。ロッドには青物の強力な引きをコントロールするとともに、鋭いアクションでジグを動かす張りとパワーが求められます。

アジイサキと青物はどちらも非常に高い人気を持っていますが、タックル編成には大きな違いが生まれるターゲットでもあります。どちらを重視するかじっくり検討しながら、タックルの準備を進めましょう。

 

 

青物攻略まとめ

ジグの重さと形状でスピードを出そう

フロントに大きめのツインフックがおすすめ

硬めでパワーのあるロッドが適している

 

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3.スーパーライトジギング仕掛け:真鯛攻略

タダ巻きにこだわるセッティング

真鯛の釣り方はアジイサキを狙う時に似ていて、タダ巻きにフォールアクションをプラスするような攻め方が有効です。

同じくオフショアで人気のタイラバのように、一定速度で巻き続けるアクションを重視した仕掛けで攻略しましょう。ジグのシルエットは小さいものが食いがよく、タングステンジグが必要になるシチュエーションも多いです。

 

 

釣り方に合わせたルアーセレクト

ジグはストレートなアクションに強い、タダ巻き系のジグが適しています。真鯛向けに揺れを抑えたものも展開されているので、ローテーション用のジグも用意する場合は、揺れるものと揺れないものというような組み合わせにするのがおすすめです。

また、インチクやタイラバに形状を似せて、ラバーパーツを組み合わせたルアーが効くシチュエーションもあるので、ジグ以外のルアーも用意しておきたい場合はそちらをチェックしてみてください。

 

 

フックセッティングはフロントツイン&リアシングル

フックはフロントにダブルフック、リアにシングルフックというセッティングが人気です。後ろから追ってきてかじるようにバイトする魚なので、リアにフッキングするケースが多く、リアをトレブルフックにしたり、長さが極端に短いアシストフックをつけることで、フッキング率アップが狙えます。

リア側の抵抗が小さいほどジグの泳ぎが小さくなり、真鯛が好む静かなタダ巻きアクションが出せます。船上でいくつかのフックパターンを試しながら狙うのもおすすめです。

 

 

仕掛けに合わせたタックルセレクトのコツ

真鯛は追いかける距離の長さ、そしてかじりだしてからフッキングに至るまでに時間がかかる可能性がある魚です。ティップが硬いロッドを使うと、追いかけてかじるというステップの最中に違和感を与えてしまうケースが出てきます。

ロッドはティップの柔らかいものを選んで、違和感なく食い込ませるタックルセッティングを目指しましょう。真鯛にこだわったスペシャルなロッドもありますが、まずはアジイサキ系のロッドからでOKです。

 

 

真鯛攻略まとめ

泳がないタダ巻きが真鯛に効く

フックはリアにこだわろう

ティップが柔らかいロッドで釣果アップ

 

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4.スーパーライトジギング仕掛け:底モノ・根魚攻略

ハタやヒラメもターゲット

ハタやヒラメといった海底を好む魚まで釣れるのが、スーパーライトジギングの魅力です。根魚系を釣る時に特別深い場所は狙うことはしませんが、底付近を集中して狙えるようなやや重めのジグがあると便利です。他の魚を狙う時に30gなら、底モノには40gというイメージで、ワンランク上の重さを使ってみてください。

釣り場の深さだけでなく、アクションや狙う層に合わせて、重さを調整するのも釣果を伸ばすポイントになります。

 

 

釣り方に合わせたルアーセレクト

ハタやヒラメを狙う時は、底付近から2m程度までを強く意識したリフト&フォールが有効です。底まで落として、ゆっくりタダ巻きする釣り方も効果があります。ジグは非対称でゆっくり落ちるものや、タダ巻き系のものから選んでみましょう。重さはやや重めとするのがおすすめです。

カラーは定番のシルバー、ゴールドだけでなく、ぼんやりと光るグロー系も有効です。光の量が少ない深さでもアピールできるカラーなので、ぜひグローのジグも検討してみてください。

 

 

フックセッティングはフロントツイン

ハタ、ヒラメとも口が非常に大きく、使用するジグが小さいスーパーライトジギングであれば、フロントのアシストフックだけでも十分なフッキング率が期待できます。海底への接触回数が多いことから、根掛かりが増えるターゲットなので、ハリ数を減らしたフロントツインのセッティングから試してみてください。

根魚向けのアシストフックは根掛かりしにくい針の形状が採用されているので、こちらも要チェックです。

 

 

仕掛けに合わせたタックルセレクトのコツ

ティップはやや硬く、曲がりが小さいロッドを選ぶと、ジグが底についた感覚を把握しやすいです。スピニングよりもベイトの方が、底についた瞬間を把握しやすいので、オフショア初心者の方は、ベイトタックルの導入も検討してみてください。

深さのあるポイントを攻める時も、ベイトタックルが扱いやすいです。

 

 

底モノ・根魚攻略まとめ

重さはスタンダードウェイト+αを選ぼう

フックはフロントツインがおすすめ

ベイトタックルが扱いやすい

 

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スーパーライトジギングの仕掛けを使い分けよう

オフショア入門に最適

比較的浅い釣り場から始められるので、沖の深さに不慣れな方でも楽しく遊べるのがスーパーライトジギングです。メインターゲットであるアジイサキは比較的数が多く、釣れる魚種も多いので、結果を出しやい魅力もあります。

ジグ選びやタックル編成に迷ったら、ぜひ店頭でスタッフにご相談ください。仕掛けに合うタックルや、実績の高いルアーをご案内させていただきます。

 

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【再入荷】メジャークラフト ナノラバ

みなさんこんばんは‼

超人気商品再入荷いたしましたよ~🤗❣️

メジャークラフト

ナノラバ💓💓💓💓

足元を狙ってもよし🏌🏻‍♂️
沖を狙ってもよし🏌🏻‍♂️🌟

アジやメバルだけでなく

ヒラメも釣れちゃうかも…🐋⁉️

堤防で充分に楽しめるこちらのルアー

ぜひご利用下さいませ🤗✨
釣具のポイント高松国分寺店でお待ちしております👩‍👩‍👧‍👦👨‍👨‍👦‍👦💁‍♀️💕

 

 

釣り研修にいってきました♪ ~高島釣り公園~

皆様こんにちは✨

釣具のポイント長崎新地店です!!

今回は釣り研修と言う事で

高島釣り公園に行って参りました🔥

この日は沢山のアラカブがブラクリでも!(^^)!

ルアーでも!(^^)!

エギングではアオリイカも(*’▽’)

スタッフ一同様々な魚種に

遊んで頂きました( ^)o(^ )

釣り場の清掃も行い

充実した一日でした✨

フカセをしている方々は

30~40cmくらいのクロを釣られていました!

泳がせ釣りをしている方々は

ヒラスズキなどを釣られていました!

この時期は様々な魚種がいるので

釣りを始めてみたい方に

おすすめの釣り公園ですよ♪

是非皆様も、高島釣り公園

足を運ばれてみてはいかがでしょうか😊

シーバス釣りはルアーで攻略!初心者向けに種類別の特徴と選び方をご紹介!

シーバスゲーム向けのルアーをまとめて紹介!種類豊富なシーバスルアーそれぞれの特徴や使い方、選択のポイントを解説しています。カラー選び、お手入れについても紹介!入門情報をまとめてチェックできます。初心者の方はぜひ参考にしてみてください!

 

 

 

 

 

シーバスルアーを揃えよう!

シーバスルアーの特徴を解説

今回はシーバス向けのルアーについてです。豊富に選択肢があるルアーそれぞれの役割や、特徴、誘い方をご紹介します。なるべく役割が分かれるように、幅広い状況に対応できるようなラインナップでルアーケースを持っていくのが、シーバスゲットへの近道です!

ルアーの種類を知ることは、効率のよい選び方を知ることにも繋がるポイントなので、初心者の方はぜひ参考にしてみてください!

 

 

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シーバスルアーを4つに分けてご紹介!

代表的なルアーのタイプをチェックしてみよう

タイプを4つのグループに分けて、代表的なシーバスルアーをご紹介します。それぞれの基本的な特徴、得意としている釣り方や、誘い方をチェックしてみましょう。

特に人気の高い種類は「プラグ」の項目で登場する樹脂製のハードルアーで、種類も多岐にわたります。シーバスルアーと言えばこのタイプというジャンルなので、初心者の方はこの項目を要チェックです!

 

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1.シーバスルアー:ワーム

柔らかく動くソフトなルアー

まずはシーバスルアーの中では比較的ライトなタイプ、柔らかく動くソフトルアーのワームをご紹介します。樹脂製のルアーほど強い水押しはないので、広範囲から魚を集める力はありませんが、抑えに抑えた小さな波動と柔らかな動きが、ルアーにスレてしまったシーバスに効果的です。釣り人が多い釣り場で釣れるタイプのルアーをお探しの場合は、ぜひ検討してみてください。

シーバスゲームで多用されるサイズは2.5インチから4インチ程度までで、種類もピンテール、シャッドテール、ダートタイプと選択できます。ナイトゲームには3インチ前後のピンテール、デイゲームには3インチ前後のシャッドテールとするのが基本的な選び方です。

ダートタイプは特徴である跳ねるような動きを出すために、専用形状のジグヘッドと独特な操作が必要になりますが、ピンテール、シャッドテールはゆっくり巻くだけの基本的な誘い方で楽しめます!

 

種類

特徴

使い分け

ピンテール

波動を抑えたナチュラル系

低活性時

シャッドテール

動きが強いアピール系

高活性時

ダートタイプ

動きが鋭いリアクション系

低活性時

 

 

ジグヘッドも合わせて用意しよう!

ジグヘッドと組み合わせて使うのがワームの使い方!ワーム本体にはハリが無く、重さとフックをプラスするためにジグヘッドを使います。ワームは使っていると劣化してくるので、ジグヘッドはそのままにしてワームのみ交換を行いましょう。

シーバス向けのジグヘッドはフックサイズが#2から#3/0程度までで、重さは3gから30g程度までと幅が広いです。ワームと同じメーカー、同じシリーズのジグヘッドを選ぶとフックとワームのサイズがピッタリなので、まずはセットで使うところから始めてみましょう。軽いヘッドには小さなフック、重いヘッドには大きなフックがついているので、ワームのサイズはそれぞれのフックサイズに合わせる必要があります。

底付近を釣りたい、飛距離が欲しい時は重く、ワームが小さかったり、表層を巻きたい時は軽くというのがジグウェイトの基本的な使い分けの方法です。同じ巻き速度で操作すると、重いものほど下を泳ぐことになるとイメージしておきましょう。釣り場ごとに定番の重さがあるので、下記の表を参考に選んでみてください。当日の海の状況に合わせて交換できるように、複数の重さを持っていくと快適に楽しめます!

 

ジグヘッドの重さ

特徴

おすすめの釣り場

3gから5g

小さなワームと相性がいい、ゆっくり動かせる

都市河川・港湾

5gから10g

スタンダードサイズ、小さなワームが使えて幅広く活躍

河川・港湾・堤防

10gから20g

飛距離が出て大場所、深い場所で使いやすい

大規模河川・港湾・堤防・沖堤防

20g以上

飛距離重視、大場所で飛距離が欲しい時に活躍

サーフ・磯

 

 

ワーム&ジグヘッドまとめ

ワームのサイズは2.5インチから4インチ程度!

ジグヘッドの重さでレンジを調整!

ルアーに慣れたシーバスに効果的!

 

 

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2.シーバスルアー:プラグ

6種類のプラグをチェックしてみよう!

シーバスゲームを代表するルアータイプです。樹脂製で浮力があり、先ほどご紹介したワームよりも水を押す力が強いのが特徴と言えます。動きを極力抑えたものから強く動くものまで、種類によってアピールの仕方はさまざまですが、ワームよりも水中での存在感が強く、広範囲にアピールしながら釣れるルアーとイメージして使い分けを検討してみましょう。

かなりの種類がありますが、初心者の方は少しずつ揃えて、操作や使い分けを覚えていけばOKです。まずは出番が多く使いやすいミノーを中心に、扱いやすいバイブレーションやスピンテールを試してみましょう!

 

 

①ポッパー、ペンシルベイト

 カップで水を押すポッパー、水面で頭を左右に振るペンシルベイト、この2つは「トップ」というジャンルで分類されています。どちらも魚を集める力、アピール力はシーバスルアーの中でもトップクラスで、シーバスが表層を強く意識している状況の攻略や、やる気のある魚を見つけるためのルアーに最適です。

操作方法はどちらも一定のリズムでロッドを振る動作が必要で、海面の状況やルアーに最適なロッドアクションに合わせていく必要がありますが、このマニュアルな操作が動かして釣る楽しさに繋がっています。

食わせる能力よりも見つけてもらう性能を重視しており、高活性に期待ができてベイト、回遊などの条件が揃いやすい、夏から秋のマズメ時に有効なルアーです!

 

 

ポッパー&ペンシルベイトまとめ

水面上で強くアピール!

ボイル、ナブラがある時におすすめ!

やる気のある魚を探すルアーに最適!

 

 

②フローティングミノー・リップレスミノー

巻きを止めると徐々に浮き上がるフローティングミノー、リップがほとんどないリップレスミノーの2種類は、表層直下を釣れるルアーとして最適です。シーバスが浮き気味になるナイトゲームでは特に人気の高いルアーで、サイズを変えればさまざまな季節、ベイトパターンに対応できます。

ワイドに泳いでアピールしたい時はリップ付きのフローティングミノー、ローアピールに誘いたい時はリップレスミノーと使い分けるのが基本で、リップレスミノーは巻き速度を上げても潜行が緩やかというのも選び方のポイントになります。

サイズは120mm前後の出番の多い大きさです。飛距離が欲しい場合はサイズを上げる方法だけではなく、後述するシンキングタイプも要チェック。リップレスミノーは手元に伝わる感覚が非常に弱いので、まずはフローティングミノーから試してみるのがおすすめです。

誘い方はゆっくりタダ巻きやテンションを掛けながらポイントに流し込んでいくドリフトが主流です。ドリフトはラインの張り具合やルアー位置のイメージがちょっと難しい釣り方なので、初心者の方は簡単なタダ巻きからスタートしてみてください!

 

 

フローティングミノー&リップレスミノーまとめ

定番サイズは120mm前後!

スローに使えてナイトゲームで人気!

タダ巻き&ドリフトがおすすめ!

 

 

③シンキングミノー

止めておくと沈むタイプのミノーです。先ほどご紹介したリップレスミノーもシンキングのものがほとんどですが、泳ぐ層は浅いレンジが得意。リップ付きのシンキングミノーは一段深いレンジを釣れるものが多く、沈む性質を利用して下から巻き上げてくるような誘い方にも対応できます。スピードを出しても飛び出しにくく、フローティングミノーよりも速い巻きに強い点も大きな特徴です。

タックルやセッティングはフローティングミノーと同じものを使えますが、飛距離が欲しい時や、やや潜らせて釣るルアーが欲しい時は、このタイプのミノーを選択しましょう。

操作はこちらもタダ巻きでOK、着水から少し待って、沈めてから巻き始めると効率よく一段下のレンジを攻略できます。ナイトゲームでももちろん活躍しますが、デイゲームで人気のあるミノーです!

 

 

シンキングミノーまとめ

定番サイズは120mm前後!

表層直下よりも一段下の攻略に!

スピードを出してデイゲームに!

 

 

 

④シンキングペンシル

①で登場したペンシルベイトのシンキングバージョンです。形状や名前は似ていますが、動きや誘い方は全くの別物で、弱々しいテールスイングとローリングアクションがこのルアーの持ち味。ミノーの強い動きを嫌うシーバスに対して効果が高く、ナイトゲームで人気があります。

引き抵抗が非常に弱く、泳いでいるのか、どの水深にルアーがあるのかが分かりにくいという弱点がありますが、他のルアーにはないアクションは使いこなせれば大きな武器になります。ボディが細く重さもあるので、飛距離が出る点やシルエット的にバチ抜け、サヨリパターンに強い点も見逃せません。

誘い方は任意のレンジをゆっくりタダ巻き、表層からボトムまで、操作次第でいろいろなレンジを攻められるルアーです!

 

 

シンキングペンシルまとめ

ミノーよりも弱いアクション!

スローに使えてナイトゲームで人気!

着水直後から巻いて表層&沈めて中層・底の釣りにも使える!

 

 

⑤バイブレーション

 巻くだけでブルブルと震えて、波動やボディの動きで強くアピールできるルアーです。平らなボディは空中でそれなりに抵抗を受けますが、シーバスルアーの中では重いウェイトを選びやすく、比較的飛距離が出るタイプのルアーと言えます。

バイブレーションには樹脂製で中身が空洞のもの、中身が詰まっているソリッドタイプ、金属製とタイプが3種類あります。飛距離が欲しい釣り場はウェイト重視、ベイトが小さい時はシルエット重視でサイズを選んでみましょう。

また、浅い釣り場、表層から中層を釣りたいときは中空のもの、中層を釣りたいときはソリッドタイプ、デイゲームでリアクション要素が欲しい時には金属製とするのがおすすめです。誘い方はどのタイプも振動を感じながら巻く、巻いて止める、リフト&フォールとシンプルに楽しめます。

金属製の鉄板バイブレーションはデイゲームの大人気ルアータイプで、シーバス以外の魚種に対しても非常に有効なルアーなので、一つ持っていくといろいろな場面で活躍してくれます。後述するスピンテールジグと鉄板バイブレーションは、デイゲームから始める方には特におすすめです!

 

 

バイブレーションまとめ

ブルブル震えてハイアピール!

表層を釣るなら中空タイプ、中層を釣るならソリッドタイプ

デイゲームには鉄板バイブ!

 

 

⑥スピンテールジグ

テールに回転するブレードが付いたルアーです。飛距離、レンジキープ、リアクション要素と揃っているので、先ほどご紹介した鉄板バイブと並んで、デイゲームで抜群の人気を誇ります。こちらも重めを選択しやすく、飛距離を活かして沖を釣るルアーとしておすすめです。

ブレードは輝きでシーバスを惹きつけるだけでなく、ブレード単体を小さなベイトに見せる効果と、抵抗を作ってレンジをキープしてくれる効果も持っています。

誘い方は沈めてタダ巻き、ときどきストップを入れる程度で十分なので、初心者の方でも操作は簡単!日中の釣りから始める方はぜひ試してみてください。20g前後が扱いやすいです!

 

 

スピンテールジグまとめ

ブレードで小型ベイトを演出!

ブレードの抵抗でレンジをキープ!

デイゲームにおすすめ!

 

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3.シーバスルアー:メタルジグ

条件が揃えばメタルジグも有効

ショアジギングのイメージが強いメタルジグも、条件が揃えばシーバスに対して高い効果を発揮します。シーバスが底付近に沈む日中、シーバスの居場所がイメージできて、直撃に近い形で狙えるシチュエーションは大チャンスです。

有名な釣り方は足元に重いメタルジグを落とす岸壁ジギング、通称岸ジギで、この釣りは夏の沖堤防で人気を集めているスタイル。壁際の陰にタイトについたシーバスを狙い撃ちできます。飛距離が出るタイプのルアーですが、この釣り方では見切らせない沈降スピードを目的に重さを選択するのがポイント。ドスンと釣れる30g程度が人気です。

冬はボートシーバスで魚探を使ったジギングが人気!岸からの釣りでも、シーバスが溜まる深場をイメージできれば、メタルジグで攻略できるチャンスがあります。

シャクって追わせる誘い方というよりも、ドスンと落として一回目、二回目のフォールで釣る誘い方とイメージして、どんどん撃ち直していくのがおすすめです!

 

 

メタルジグまとめ

重めを選んでフォールでリアクション!

岸壁ジギングがおすすめ!

深場を狙ってキャスティング!

 

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4.シーバスルアー:大型ルアーなど

特殊なタイプも3つご紹介!

ここからはちょっと変わり種、主流ではないものの、シーバスに対して高い効果を持つルアーもご紹介します。これまでご紹介してきたルアーはスタンダードなスピニングタックルで使用できますが、これからご紹介するルアー達は重さに耐えられる専用のタックルが必要になります!

 

 

スピナーベイト

バスフィッシングで人気のワイヤーベイトです。小型のものであればスピニングタックルでも十分に使用可能、大型のブレードを搭載したヘビーなものは、後述するビッグベイト系のタックルで使用します。

スピンテールにもあったブレードはシーバスに対して非常に効果が高く、スピナーベイトでもアピール力は十分!ワイヤーがあること、構造上トレブルフックを装備できないことから、フッキングにはやや難ありですが、障害物回避能力の高さはソルトでも活きるシーンがあります。

冬のコノシロパターン攻略に超大型スピナーベイトがボートで注目されているので、ちょっと変わったルアーを使ってみたい方はこちらもぜひチェックしてみてください!

 

 

スピナーベイトまとめ

小型はスタンダードなタックルで使用可能!

大型は冬の大型ベイトパターンに!

 

 

ビッグベイト

 こちらもバスフィッシングで有名ですが、シーバスジャンルでもランカーキラーとして有名になった大型のプラグです。ウェイトは60g程度から、専用タックルが無ければキャストが難しいルアーですが、特徴である巨大なシルエット、無視できない水中での存在感には大きな魅力があります。

落ちアユ、コノシロといった、他のルアーでは表現が難しい大型のベイトパターンを楽しめるルアーとして検討してみましょう。誘い方は流れに乗せて流す、ゆっくり巻いたりジャークで緩急を入れたりと非常にテクニカルです!

 

ビッグベイトまとめ

専用タックルが必要!

冬の大型ベイトパターンに!

 

 

アラバマリグ

5本、もしくは7本のワイヤーそれぞれにジグヘッドとワームをセットする、傘のような仕掛けです。トータルのウェイトは25g程度ながら、キャスト時に掛かる抵抗が大きく、ヘビーな構成のタックルが必要になります。

この仕掛けの特徴は群れを演出できること、全体を見ると存在感がありながら、ひとつひとつが小さいことで一口サイズのアプローチで釣れる点が大きな魅力です。抵抗が大きいことを利用して、深いレンジをキープしやすいというメリットもあります。

シーバスゲームではまだまだポピュラーとは言えない仕掛けですが、釣り場の条件が合えば試してみる価値アリの釣れる仕掛けです!

 

アラバマリグまとめ

専用タックルが必要!

存在感と一口サイズを両立!

 

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シーバスルアーはベイトに合わせる!

マッチザベイトを意識しよう!

シーバスは狙っている餌に強く固執する傾向があり、動きやシルエットが大きく外れたルアーには反応が悪い魚です。捕食しているベイトにできるだけルアーを近づけるマッチザベイトを意識して、釣果アップを目指しましょう!

捕食しているベイトは視認できることもありますが、多くの場合はエリアと季節の情報を元に予測を立てて、いくつかのルアーをローテーションしながら、当日の条件にハマるルアーを探していくというのが、ルアーの選び方のポイントです。

釣果情報、スタッフブログで情報を集めながら、季節のベイトに合ったサイズのルアーをいくつか用意して釣りに出かけましょう!同じタイプ、同じサイズのルアーばかりにならないように、種類とサイズを散らしながら揃えていくのが、選び方のポイントです!

 

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シーバスルアーのカラーについて

カラーの選び方もチェックしておこう!

ルアーカラーの選び方についてもご紹介します。まずは基本となる2つのカラーをベースに、選び方をチェックしてみましょう。

ナイトゲームで人気のカラーはチャートとパールで、この2つを組み合わせたカラーが定番です。弱い光の中でも十分な存在感、夜釣りメインの方は、このタイプのカラーをチェックしておきましょう。日中の釣りでは、太陽光を使ったフラッシングが効果的なシルバー系、輝きが強いものが人気です。

定番のカラーを基本としつつ、当日の水の色や光の具合に合うもの、シーバスの反応が変わるカラーをローテーションで探していくのが釣れるカラーの探し方!しばらく試して釣れなければカラーチェンジ、釣れるときは同じ色で再現性を狙うというのが、カラーローテーションの基本的な考え方です。

同じ色ばかりにならないようにするのもルアーの選び方のポイント、カラフルなルアーケースを目指しましょう!

 

カラーの系統

特徴と選び方のポイント

代表的なカラー

シルバー系

澄んだ潮、デイゲームに強いナチュラル系

イワシ(ブルーシルバー)

ゴールド系

濁った潮、デイゲームに強いアピール系

アカキン

パール系

低光量でも目立つナイトゲームの定番

チャートバックパール・レッドヘッド

ブラック系

光の中でシルエットがハッキリ出る

ブラックベースゴールド

クリア系

マイクロベイトに強い、ルアーサイズを小さく見せる効果がある

クリアラメ

 

 

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シーバスルアーのお手入れについて

ルアーを長持ちさせるために

最後はシーバスルアーのお手入れについてです。塗装がはがれてしまった場合は買い替えが必要になりますが、フックは釣行後の「洗浄」でサビを抑え、「交換」で鋭さを取り戻せます。

釣行後の洗浄は真水でザーッと流すだけでも十分!汽水エリアで釣った後も真水で洗い流しておきましょう。水けをきって、しっかり乾燥させるのも重要なポイントで、RMソルトウォッシュムースを使うと簡単にお手入れ出来て安心ですよ。

フックにサビが出てきたり、先が丸くなってきたらフックを交換しましょう!フィッシングプライヤーがあれば、スプリットリングを開いて簡単に交換ができます。フックはサイズ、太さで重量が異なり、バランスの変化でルアーの沈降速度やアクションが変化してしまう場合があるので、パッケージやメーカー公式サイトの情報を見て、なるべく近いスペックのフックに付け替えるのがおすすめです。

 

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シーバスルアーはコレでバッチリ!

お気に入りのルアーを見つけよう!

種類が多く、それぞれにしっかりと役割があるシーバスルアー達。季節ごとのベイトパターンや釣り場の特性など、当日の条件に合ったものを選べるように、複数のタイプを持っていくのが釣果アップに繋がるポイントです。

持っていくルアーの選定が面白いのもルアーゲームの醍醐味です!ぜひ使うルアー、持っていくルアーの構成にこだわって、シーバスゲームを満喫してください!

 

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エギングで釣れる時期や時間帯は?地域別に狙い目シーズンから時間帯まで解説!

今回はエギングで釣れる時期と時間帯、地域ごとの特徴をまとめてご紹介します。アオリイカは時期によって釣れるサイズ、魚影の濃さが変わるターゲットなので、初心者の方は基本情報を要チェック。時間帯と潮回りの情報も、初めての一匹を手にするために必要な知識です!

 

 

 

 

 

エギングで釣れる時期や時間帯をチェックしよう

狙い目の時期と時間帯を知って釣果アップ

今回はエギングで釣れるシーズンや時間帯、地域ごとに異なる釣れる季節の違いをご紹介します。メインターゲットであるアオリイカは、季節によって釣れる釣れないがハッキリしているイカです。エギングから釣りを始める方は、ぜひお出かけになる前に、釣りやすい季節の情報をチェックしてみてください。

単純な時間帯の変化だけでなく、潮がいいタイミングに集中して釣るのも、釣果アップに必要なテクニックです。潮の動きは他の釣りにも使える情報なので、この機会に確認の仕方を覚えておきましょう。

 

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エギングに適した時期

狙い目の時期は秋と春

国内に広く分布しているシロイカ型アオリイカの寿命は1年から1年半程度で、そのうち3ヵ月程度は、卵だったり幼生だったりと釣りのターゲットにはならないサイズです。同じ場所であっても孵化や成長には群れごとの違いがあり、産卵後のアオリイカがある程度の期間捕食活動を続けることから、シーズン中は釣れ続けるように感じますが、極端にイカが減る期間があることをチェックしておきましょう。

 

 

秋は子イカが釣れるシーズン

アオリイカの産卵は晩春から初夏で、卵は3週間ほどで孵化します。2号エギなど小型のエギでアオリイカが狙えるようになるのは、この孵化した小イカがある程度成長してからです。エギングが始まる季節は秋の子イカシーズンから、水温が16℃を下回って、多くのイカが水温の安定する沖側へ移動するまで続きます。

 

 

春は親イカが釣れるシーズン

春は沖の深場で成長したアオリイカが、産卵を目的に接岸する季節です。大型が狙えることからエギング人気がピークを迎えるシーズンで、どの場所でも沢山の墨跡を目にできます。サイズにこだわらなければ、釣りやすい季節は秋ですが、満足度の高い大物を手にするなら春のエギングです。

 

 

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エギングに適した時間帯

釣りに出かける時間帯もチェックしておこう

アオリイカは比較的釣れる時間帯の長いターゲットで、タイミングや場所は選ぶものの、朝と夕方、昼、夜と各時間帯にチャンスがあります。季節や潮の動きによっていいタイミングは変化しますが、まずは各時間帯の特徴的な部分をチェックしておきましょう。

 

 

アオリイカが釣れる時間帯:朝と夕方のエギング

朝と夕方は、春秋を問わず狙い目となるタイミングです。どちらの時間帯も潮が動くタイミングと重なりやすく、日の出、日没と大きな状況変化も重なります。アオリイカが捕食している小魚も動き出す時間で、やる気のあるアオリイカと出会いやすいです。釣りの中ではピークとなりやすい時間なので、積極的にエギングに出かけましょう。

 

 

アオリイカが釣れる時間帯:昼のエギング

昼は秋のエギングにおすすめのシーズンです。捕食を強く意識しているイカは少ない時間帯ですが、目で見てイカを見つけるには絶好のタイミング。好奇心旺盛な秋の子イカに対しては、サイトフィッシングがよく効きます。

春の親イカも岸に寄っているタイミングがあるので、見つけたら積極的にエギを投げてアプローチしてみましょう。鋭い動きに対して興味を持ち、スローになったタイミングで手を出すアオリイカの捕食行動をバッチリ観察できて、ステップアップにもつながる時間帯です。

 

 

アオリイカが釣れる時間帯:夜のエギング

夜は、アオリイカにとっても釣り人にとっても、ラインや仕掛けが見えにくくなる時間帯です。警戒心の強い春の親イカをプレッシャーが低い状態で狙えますが、ラインの動きを確認するのが難しく、釣り人にもエギングへの慣れが求められます。初心者の方はいきなり夜釣りから始めず、昼の釣りでエギの動かし方や釣り道具に慣れてから、チャレンジするのがおすすめです。

 

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時期に合わせたエギングスタイル

子イカの季節は小型のエギで港内を狙おう

子イカは遊泳力が低いため活動範囲が狭く、成長するにしたがって、行動範囲が広がっていきます。沖の深場から戻ったアオリイカは泳ぐ力が非常に強く、潮にのってさまざまな場所を行き来する回遊性を持つのが特徴です。エギはイカの成長に合わせて、2号程度から3.5号までを使用します。

秋の子イカシーズンは、産卵場所であった海藻エリアと流れが穏やかな港内、堤防や防波堤のまわりが狙い目になります。足元の障害物に潜んでいるケースもあるので、沖ばかり狙わず、手前もきっちり狙っておきましょう。この時期のイカは好奇心旺盛、泳いでいる層がやや高いという特徴があり、小型のエギで中層付近を攻める釣りが楽しめます。先ほどご紹介したサイトフィッシングはもちろん有効です。

 

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親イカの季節は大きめのエギで沖の流れを狙おう

春のイカは成長に伴って警戒心が高まり、小イカに比べてエギを見切るケースが増えてきます。泳ぐ力がついて潮の流れを好むようになり、底付近に滞在している時間が増えているのも大きな変化です。大型に期待ができる季節なので、大きくアピール力に優れる3.5号エギでアオリイカを狙ってみてください。

この時期も堤防、防波堤から狙えますが、流れに乗って回遊するイカに期待ができる、沖側の潮の流れが狙い目になります。定番の狙い目である産卵場所の藻場と合わせて、沖側の潮に注目しながらアオリイカを探してみてください。底付近をしっかり攻めることと、警戒心が強いイカに対してエギをしっかり見せるように、スローなアクションの組み合わせでアプローチするのがおすすめです。

この時期はイカがエギにスレる頻度も高いので、釣れるイカを探すべく積極的に移動する戦略を試してみましょう。 

 

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エギングと潮回りの関係

潮回りを知ってステップアップ

潮位の変化はその日ごとに違いがあり、一定の周期で変化のパターンが回っています。この周期は1周約15日で、潮位の変化具合に合わせて、それぞれに名前がついているのが特徴です。

 

潮回り

日数

エギングおすすめ度

大潮(最も潮位の変化が大きい)

4日

中潮

3日

小潮

3日

長潮(最も潮位の変化が小さい)

1日

若潮

1日

中潮

3日

 

潮位の変化が最も大きい、つまり潮の流れるスピードが速いのが大潮で、中潮→小潮→長潮→若潮→中潮と続き、潮回りは大潮に戻ります。潮がよく動くいているときほど魚の活動は活発で、イカもこの潮の流れを感じて、積極的に移動を行ったり、捕食活動を行うようになると言われています。

 

潮がよく動く時間帯と潮止まり

潮回りに関係なく、潮の流れが緩やかになるのが満潮と干潮で、何時に満潮や干潮を迎えるかは潮まわりによって大きく変化します。同じ大潮であっても満潮、干潮の時間は変わるので、効率的に潮が動いている時間帯を狙いたい場合は、潮見表(タイドグラフ)で釣りに出かける場所の潮の動きを確認しておくのがおすすめです。

潮がよく動く時間帯については「上げ七分、下げ三分」という言葉があり、満潮に向かう七分目と干潮へ向かう三分目、つまり満潮の前後はよく釣れるという意味があります。釣り場の地形が湾の奥だったり、日本海側だったり、潮の動きが小さい場合やタイミングがずれるケースもありますが、エギングでもこの言葉通りに釣れるタイミングが来るケースは少なくありません。

いい潮を選んで釣りをしたい場合は、長潮の日を避けつつ、満潮の前後を釣るところから始めてみましょう。何度か釣り場に通ううちに、釣り場の事情に合ったタイミングを見つけられればバッチリです。

 

 

春のエギングは特に潮回りを重視

大潮は流れが速くイカも移動が速くなってしまう傾向がありますが、潮がよく動いている時間帯は春秋を問わずイカも捕食行動に積極的になります。特に春の親イカは沖から潮の流れに乗って岸に近づくので、届く範囲にアオリイカが多くいる時間帯を狙うという意味でも、潮位が高く潮がよく動いている時間帯を狙いたいところです。

長時間集中しながら釣りを続けるのは難しいので、いい時間に集中ができるように、釣り始めや休憩のタイミングを調整しながら、釣行計画を立ててみてください。

 

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エギングと淡水の関係

大規模河川の近くは汽水域に注意

アオリイカは、塩分濃度が薄いエリアを好まないターゲットです。河口が近い場所よりも、沖側から潮が入ってくるような場所を好む傾向があります。大規模な河川の河口がある場合は汽水域が広く、エギングのポイントにはあまり適さないということをチェックしておきましょう。河口が無く、磯のような景色が広がっているエリアが有望です。

 

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アオリイカと雨の関係

雨の降り始めは、水温の変化や水面状況の変化によって、逆にチャンスになることもありますが、長期間雨が降り続けると、塩分濃度の低下が釣果に影響を与えるケースが出てきます。雨の影響を受けにくい沖側の深い場所へ移動するイカが増えるので、長雨の後は数日後に釣行計画を改めたり、大きく移動して雨の影響が少なかったエリアでの釣りを検討するのがおすすめです。

 

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地域ごとのエギングパターン

地域ごとのエギング事情を6つに分けて紹介

最後は地域を6つにわけて、エギングが楽しめる期間の違いや、狙い目となるタイミングについてご紹介します。海水温の移り変わりには地域差があり、シーズンインのタイミングや釣れる期間の長さに影響するので、これからエギングを始める方はぜひ参考にしてみてください。

 

 

①北海道

北海道では、近年の海水温上昇でときどき釣果が報告されるようになりましたが、アオリイカはもともと暖かい海を好む生き物なので、本州ほど数が多くありません。かわりにツツイカやヒイカの数が多いので、エギングはこの2種をメインターゲットとして狙うスタイルが主流です。

ヤリイカやスルメイカを狙う時は、ややライトなタックルに小型のエギを組み合わせて、夜釣りで攻めるのがセオリーです。ヒイカはさらに小さいので、ライトゲーム向けのタックルやヒイカ向けのエギングタックルを使って楽しみましょう。エギも非常に小さなものを使います。

 

 

②北陸

北陸は秋の子イカが釣りやすく、春の親イカが釣りにくいとされている地域です。北海道ほどではありませんが、アオリイカはそれほど大型化せず、ツツイカは釣りやすいという傾向がります。

注目しておきたいポイントは海水温の上昇で、他の地域では3月末ごろから春のアオリイカが登場しますが、北陸での親イカシーズンは4月の中旬から5月頃のスタートになります。16℃以上で安定してきたら、藻場を探してエギングに挑戦してみましょう。秋は他の地域と同じく9月頃から子イカを狙えます。

 

 

③関東

関東は各地でエギングが流行中、岸からのルアーゲームの中でも、特に高い人気が続いています。季節の変化やアオリイカの成長は平均的で、春の親イカシーズンは4月から、ピークは5月と6月で、秋は9月頃からエギングを楽しめるエリアです。

人口が多いことから激戦区と呼ばれる釣り場が多く、スレていないアオリイカを見つける釣り方や、反応が悪いイカにエギを抱かせるテクニックが、数を伸ばすポイントになります。潮回りと釣れている場所での釣行にこだわりつつ、エギのカラーやアクションパターンをいろいろ試して、釣果アップを目指しましょう。

 

 

④関西

関西も関東と同じく、春のエギングシーズンは4月から6月頃まで、秋は9月から11月頃までが釣りやすいタイミングになります。エギング人気も高く、回遊が始まったエリアの序盤を狙い、潮が動くタイミングで釣りをするというのが、アオリイカに近づくための基本的な戦略です。

関西は沖堤防への渡船が多い地域なので、確率を上げたい場合は初心者の方も渡船利用を検討してみるのがおすすめです。プレッシャーが少なく沖側の潮を釣りやすい場所を狙えるので、釣果情報をチェックしながら釣行計画を立ててみましょう。

 

 

⑤四国

四国は海水温が高く、大型のアオリイカが狙える地域です。釣れる期間が長く、大型のアオリイカを狙えるのがこの地域の特徴で、秋でも1kgを越えるアオリイカが登場することがあります。太平洋側であればシーズンは3月から12月まで、寒い時期と真夏は釣果が落ちますが、年間を通してアオリイカを狙えるエリアです。

エギングファンが遠征するエリアとして有名ではありますが、本州と比べればプレッシャーが低くアオリイカの数も多い地域です。エギングにハマったら、四国への遠征も検討してみましょう。

 

 

⑥九州

九州も太平洋側は年間を通して海水温が高く、釣りを楽しめる期間が長いエリアです。ピークを迎えるのは本州と同じく5月と6月、10月や11月ですが、他の時期でも十分に釣れるチャンスがあります。日本海側も同じ時期がシーズンとなり、離島も多々あるため、変化に富んだ釣りが楽しめます。

暖かいほどアオリイカは大型と出会える確率が高くなります。暖かい潮を求めて釣れるエリアもどんどん変化していく傾向が強いので、釣果情報や水温の情報をチェックしながら、釣りに出かけるエリアを検討してみてください。

 

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エギングシーズンを楽しもう

貴重なアオリイカをゲットするために

エギングは非常に人気の高い釣りなので、プレッシャーがかかってスレているイカが多い釣りです。釣れ始めたばかりの釣り場や、潮が動いている時間帯を丁寧に選ぶことが、最初の一匹を手にするための一番の近道になります。基本的な季節のパターンだけでなく、地域にあった釣り方を見つけて、釣果アップを目指しましょう。

釣具のポイントでは、各店舗で釣り場情報の紹介を行っています。今釣れる釣り場をお探しの方は、ぜひこちらも合わせてチェックしてみてください。

 

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バス釣り初心者が知っておきたいタックル選びの基本と持っておくべき道具特集!

バス釣りの初心者には、スピニングタックルがトラブルが少なくおすすめで、野池や河川で操作しやすい6.4〜6.8のULロッドに自重の軽い2000番のスピニングリールを組み合わせましょう。バス釣りの道具はルアーやフックを収納するタックルケースとプライヤーやラインカッターを収納するバッグを用意すると便利になります。

 

 

 

 

 

バス釣りはタックル選びから始まる!

タックルはルアーフィッシングで使われるロッド・リール・ラインを全般的に表す言葉で、バス釣りの初心者が最初に用意する道具になります。

バス釣りに使われるロッドやリールは種類が多く、専門的なアイテムもたくさんあることから、バス釣りの初心者はタックルの特徴や適切な選び方を事前にチェックしましょう。

 

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バス釣り用ロッドの種類と特徴の違い

バス釣り用のロッドはたくさんのルアーを扱えるベイトロッドと軽いルアーに特化したスピニングロッドの2種類があります。

ロッドの種類を表す型番にはベイトロッドではC、スピニングロッドではSという英字が記載され、長さを表す数字と、調子を表す記号が表示されています。

 

釣り場 ロッドの長さ
ボート 6〜6.4ft前後
河川・野池 6.4〜6.10ft
6.10〜7ft

 

ロッドの長さには30cm前後を表すフィート(ft)という単位が使用され、6〜7ftまでの定番の長さの中から釣り場に合わせたものを選びましょう。6〜6.4ftは操作性が高く、ボートを利用した湖や河川でのバス釣りに最適です。6.4〜6.10ftクラスのは飛距離と操作性が両立されており、陸からブラックバスを狙うおかっぱりの釣りにもぴったりです。6.10〜7ftクラスは遠投力が高く、沖のブラックバスを狙う湖のおかっぱりに活躍します。

 

ロッドの調子 適合ルアーウエイト おすすめのルアー
UL 1〜5g前後 ノーシンカー・ジグヘッド
L 3〜10g前後 ノーシンカー・ライトテキサス
ML 5〜15g前後 ノーシンカー・ライトテキサス
M 7〜20g前後 スピナーベイト・クランクベイト・バイブレーション
MH 10〜30g前後 スピナーベイト・ラバージグ・テキサスリグ
H 10〜40g前後 ラバージグ・テキサスリグ・フロッグ

 

調子はロッドの硬さを表す記号で、柔らかいULから硬いHまでがバス釣りで頻繁に使用されます。UL~Lクラスはワームなどの軽いルアー、やや硬めのM~MHクラスはスピナーベイト・クランクベイト・バイブレーションなどのハードルアーに適しています。

Hクラスは重めのハードルアーはもちろん、硬さを活かして障害物や水草から強引にブラックバスを釣り上げる時にも効果的です。

 

 

ベイトロッド

ベイトロッドはベイトリールに対応した専用のロッドで、種類が豊富であることからたくさんのルアーをキャストし、操作しやすいメリットがあります。

ベイトロッドのデメリットは扱いにコツのいるベイトリールを取り付けることから、キャストに慣れていない初心者はラインが絡まるトラブルが起こりやすいことです。

 

ベイトロッドの知っておきたい基本知識

ベイトロッドはリールを取り付けるリールシートやラインを通すためのガイドが握ったときに上を向くように取り付けられていることが最大の特徴で、ベイトリールしか取り付けることができません。

ベイトロッドの裏側にはピストルに似たトリガーと呼ばれるパーツが搭載されており、ロッドを握ったときのグリップ力がスピニングロッドに比べると高いです。

 

ベイトロッドの選び方のポイント

ベイトロッドはML〜Hクラスのやや硬めの調子が多く、障害物や水草にピンポイントにキャストし、強引にファイトすることも多いことから、ロッドの長さを意識して選ぶことがポイントです。

6.0〜6.4ftの短めのベイトロッドは長いベイトロッドに比べると遠投性能が低いですが、操作性が高く、初心者もピンポイントキャストが決まりやすくなります。

 

 

スピニングロッド

スピニングロッドはスピニングリールに対応した専用のロッドで、ロッドのパワーが柔らかいモデルが多いことから、軽いルアーの扱いに長けています。

スピニングロッドのデメリットはベイトロッドに比べると重たいルアーや太いラインを扱いにくく、使えるルアーの種類が限られてしまうことです。

 

スピニングロッドの知っておきたい基本知識

ベイトロッドはリールを取り付けるリールシートやラインを通すためのガイドが握ったときに下を向くように取り付けられていることが最大の特徴で、スピニングリールしか取り付けることができません。

ガイドの大きさはベイトロッドに比べると大きく、キャスト時にラインが絡まりにくいことから、遠くに投げる時のトラブルも少ないです。

 

スピニングロッドの選び方のポイント

スピニングロッドは軽いルアーを遠くまでキャストできるロッドを選ぶ必要があるので、柔らかい調子を意識して選ぶことがポイントです。バス釣りのスピニングロッドは5g以下の軽いルアーをキャストすることが多く、硬いロッドでは遠くまで飛ばすことが難しいです。

ULの柔らかいスピニングロッドはキャスト時にロッドが曲がりこむことで、軽いルアーを遠くまで飛ばすことができ、初心者もロッドをしっかり曲げてキャストする感覚を身につけやすいです。

 

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バス釣り用リールの種類と特徴の違い

バス釣り用のリールはスピニングリールとベイトリールで形状や構造が大きく異なります。リールはラインを巻く機能のあるスプールと呼ばれるパーツの糸巻き量や、ルアーの回収するスピードに影響するギア比をチェックし、ロッドと相性の良いモデルを選びましょう。

 

 

ベイトリール

ベイトリールはリールを巻くハンドルとラインを巻いておくスプールが一体になった構造が最大の特徴で、ハンドルの回転と平行にラインが巻き取れることから、巻き取りの力が強く、手元に伝わるルアーや水中の感度も高くなっています。

ベイトリールのデメリットはキャスト時に一体となったスプールが回転しにくいことから、軽いルアーをロングキャストしにくいことです。

 

ベイトリールの知っておきたい基本知識

ギア比:5前後 ノーマルギア
ギア比:6前後 ハイギア
ギア比:7前後 エクストラハイギア

 

ベイトリールはスプールに巻いておけるラインの量が機種で異なることから、使用するラインの太さや長さに合わせた糸巻き量を確認しておく必要があります。

ベイトリールのギア比は1回転のハンドルの巻き取りに対して、スプールが回転する回数を表した数値で、ノーマルギア・ハイギア・エクストラハイギアの3種類があります。ギア比の違いは手元に伝わる感度やルアーを回収するスピードが異なり、使用するルアーや釣り人の好みに合わせて使い分けます。

 

ベイトリールの選び方のポイント

ベイトリール選びではキャスト時のスプールの回転を調整し、バックラッシュを最小限に抑えられるブレーキシステムが大切になります。ブレーキシステムは大きく3つあり、マグネットブレーキと遠心ブレーキが一般的で多くのリールに採用されていますが、シマノ独自のデジタルコントロールブレーキが初心者にはおすすめです。

※マグネットブレーキ
磁力によってスプール回転を抑えるブレーキシステムで、重たいルアーのキャストに適しています。

※遠心ブレーキ
スプールの回転する遠心力を利用したブレーキシステムで、マグネットブレーキに比べるとルアーを遠くに飛ばしやすいです。

※デジタルコントロールブレーキ
シマノのベイトリールに搭載される独自のブレーキシステムで、電子制御でスプールの回転を調整してくれることから、ライントラブルのリスクが非常に少なくキャストに慣れていない方もバックラッシュを防ぐことが可能です。

 

 

スピニングリール

スピニングリールはハンドルとスプールがそれぞれ独立した構造が特徴で、ハンドルの回転に対して直角にラインをラインを巻き取ることができます。スピニングリールのメリットはベイトリールに比べるとラインのトラブルが少なく、軽いルアーを遠くまで飛ばしたいシチュエーションに強いです。

スピニングリールのデメリットはラインをスプールに直接巻き取ることができないため、ラインに巻き癖がつきやすく、太いラインを使用するとライントラブルが多くなることです。

 

スピニングリールの知っておきたい基本知識

スピニングリールの型番にはリールの大きさを表す4桁の番手とギア比が表示され、リールの重さやスプールに巻けるラインの量が異なります。2000〜2500の小さいの番手は自重が軽く、4〜6lbの細いラインを100m前後巻けることからバス釣りに人気です。

バス釣りのスピニングリールのギア比はラインの弛みを素早く回収し、手元に伝わる感度を高めることができるハイギアが主流です。

リールの内部にはギアやハンドルの回転を助けるベアリングと呼ばれる部品が搭載されており、スピニングリールの精密な回転に影響を与えることから、搭載されている数に特に注意してください。

 

スピニングリールの選び方のポイント

スピニングリール選びでは、ルアーの操作性や手元に伝わる感度が釣果に影響を与えるので、自重の軽さが重要になります。リールの自重は5g以下のルアーを操作しやすい、190g以下のリールを選びましょう。

 

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バス釣りタックルの選び方

バス釣りのタックルは使うルアーの種類や重さに合わせてロッド・リール・ラインを選びます。スピナーベイト・クランクベイト・ミノーなどのハードルアーは重いルアーをキャストし操作できるベイトロッドと、太いラインを巻くことができるベイトリールを組み合わせたベイトタックルに向いています。

ノーシンカーリグ・ジグヘッドリグ・テキサスリグなどのワームを使ったルアーは5g以下の軽いルアーを繊細に操作できる柔らかいスピニングロッドと、細いラインをロングキャストできるスピニングリールを組み合わせたスピニングタックルを選びましょう。

 

 

ベイトタックル

ベイトロッドは使うルアーの重さに合わせた硬さを選び、メーカーのカタログやホームページで公開されている適合ルアーを参考に適切なモデルを選びましょう。

ベイトリールは12〜16lbのラインを100m前後巻けるスプールがおすすめで、ラインを素早く巻き取れることから、手元に伝わる感度の高いハイギアを選んでください。

ベイトリールに合わせるラインの種類は伸びにくいフロロカーボンと伸びやすいナイロンの2種類が定番で、フッキングに力が必要なシングルフックのルアーではフロロカーボン、自然にフッキングが決まりやすいトレブルフックのルアーではナイロンを選びましょう。

 

初心者が気にしておくべきポイント

初心者はベイトロッドに適合するルアーを必ず確認し、自分が使うルアーの種類に合わせたロッドを選びましょう。ベイトロッドは1種類のルアーの扱いに特化した専用ロッドも多く、ロッドの調子に対して扱えるルアーの種類が少ないことがあります。

万能の意味があるバーサタイルベイトロッドは1本でたくさんのルアーをキャスト・操作できることから、初心者向けの入門ロッドとして人気を集めています。

 

 

スピニングタックル

スピニングロッドは使う釣り場に合わせて長さを選び、1〜3g前後のノーシンカーリグ・ネコリグ・ジグヘッドリグには 柔らかいUL、5g前後のライトテキサス・シャッドにはやや硬めのLを選びましょう。

スピニングリールは自重が190g以下の2500番がおすすめで、4lb前後のラインを100m前後巻けるスプール径を選んでください。

スピニングリールに合わせるラインの種類は根ズレに強いフロロカーボンが定番で、感度が高いことから、水中の軽いルアーを繊細に操作しやすいです。

 

初心者が気にしておくべきポイント

バス釣りの初心者はシンカー・ワーム・フックを合計したルアーの重量を表す、ロッドの適合ルアーウエイトを事前に確認し、使うルアーの重さと照らし合わせて確認しましょう。

スピニングロッドはUL〜Lクラスの柔らかいロッドが多いことから、適合ルアーを上回る重さのルアーをキャストすると破損の原因になります。

 

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バス釣りを新しく始める人におすすめなタックル選び

バス釣りの初心者は、釣りの最中のバックラッシュなどのトラブルが少ないスピニングタックルを選ぶことを第一に考えましょう。ルアーのキャストに慣れた方は使えるルアーの種類が多いベイトタックルを用意すると、ブラックバスをたくさんのルアーで釣ることができます。

使いたいルアーがある方は、使うルアーから逆算してロッド・リール・ラインを選ぶことで、1つのルアーに特化した専用タックルを組むこともおすすめです。

 

 

最初の1本におすすめなタックル(スピニング)

ロッド 長さ 6.4〜6.8ft
調子 UL
適合ルアーウエイト 1〜7g
リール 番手 2000
ギア比 ハイギア
ライン 素材 フロロカーボン
太さ 4lb

バス釣り初心者におすすめな最初の1本は、6.4〜6.8ftのULスピニングタックルで、初心者向けのルアーである5g以下のノーシンカーリグ・テキサスリグ・ジグヘッドリグが扱いやすく、身近な河川や野池でのバス釣りに最適です。

スピニングリールのおすすめは、自重の軽く短めのロッドと相性の良い2000番で、ラインは根ズレに強く感度も高い4lbのフロロカーボンラインを100m前後組み合わせましょう。

 

 

2本目におすすめなタックル(ベイト)

ロッド 長さ 6.8〜6.10ft
調子 M
適合ルアーウエイト 7〜20g
リール ブレーキ デジタルコントロール
ギア比 ハイギア
ライン 素材 フロロカーボン
太さ 12lb

 

2本目におすすめなタックルは、6.8〜6.10ftのMベイトタックルで、スピナーベイトやクランクベイトなどのハードルアーからテキサスリグ・ラバージグなどのワームまで幅広いルアーを1本で扱えることから、初心者のステップアップに最適です。

ベイトリールのおすすめは、初心者もバックラッシュを最小限に抑えることができるデジタルコントロールブレーキを搭載したモデルで、12lb前後のフロロカーボンラインを100m前後組み合わせましょう。

 

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バス釣りの釣行のときに必要な装備・道具を確認しよう

バス釣りの釣行では道具の収納やルアーの交換を効率良くするための装備や道具があります。バス釣りではタックル・ルアー・フックだけでなく、ラインカッターやプライヤーなどの小物もたくさん持ち歩くため、初心者もタックルケースやヒップバッグを必ず用意しましょう。

 

 

ラインカッター

ラインカッターはルアーに結束したラインを切るための道具で、釣りの準備やルアーの交換に必要です。

ラインカッターの種類はバス釣りで頻繁に使われるナイロンラインやフロロカーボンラインを簡単に切ることができるツメ切りタイプを選びましょう。

 

 

プライヤー

プライヤーはブラックバスの口に刺さったフックを安全に取り外せる道具で、針先が3つあるトレブルフックを使うときは必ず用意してください。

プライヤーを選ぶときはスプリットリングを開閉できるスプリットリングオープナーが搭載されたモデルを選ぶと、曲がったフックの交換を釣り場で簡単にできます。

 

 

タックルケース

タックルケースはバス釣りに使うルアー・ワーム・フックなどを収納する道具で、小物を小分けにして管理することで、効率良くルアーをローテーションできます。

タックルケースの数は使用するルアーの種類と収納するバッグの大きさに合わせて3〜5個用意してください。

 

 

メジャー

メジャーは釣り上げたブラックバスの大きさを測るための道具で、サイズを記録して写真を撮影するときに使用します。

メジャーの種類はコンパクトに収納できる折りたたみタイプと正確に計測できるプレートタイプがあり、初心者はヒップバッグで嵩張りにくい折りたたみタイプを選びましょう。

 

 

ヒップバッグ

ヒップバッグはタックルケース・ラインカッター・メジャーを収納するバッグで、腰に取り付けられることから、河川や野池などのおかっぱりの釣り場でも機動力を失いにくいです。

ヒップバッグの素材は収納した道具を水から守るために、防水性能の高い製品を選びましょう。

 

 

ランディングネット

ランディングネットは釣り上げたブラックバスを確実に取り込むための道具で、足場の高いおかっぱりの釣り場でのキャッチ率を高めることができます。

ランディングネットの素材はブラックバスの体に与えるダメージを最小限に抑えることができる、ラバー素材がおすすめです。

 

 

そのほかに持っておくと良いアイテム

バス釣りの釣行では偏光グラス・水温計・根掛かり解消ツール・虫除けスプレーなどを必要に応じて用意しましょう。

 

※偏光グラス
水面の光の反射を抑えることができ、水中の障害物やブラックバスの動きを目視しやすくなります。

 

※水温計
釣り場の水温を数字で把握できるため、季節の進行やブラックバスの状態を確認する手助けになります。根掛かり解消ツールは障害物に根掛かりしたルアーを回収しやすくする道具で、高価なハードルアーを使う時に用意すると安心です。

 

※虫除けスプレー
夏場で虫の多い野池を藪漕ぎするときに用意すると良いでしょう。

 

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しっかり準備してバス釣りに出かけよう!

バス釣りの魅力は、ルアーの選択肢や釣り方の種類も多いことによるゲーム性の高さと家の近くにある池や湖などの釣り場で気軽に楽しむことができる点です。バス釣りに初めて挑戦する方はトラブルの少ないスピニングタックルを準備して、釣り場に足を運んでください。

バス釣りの道具はタックルだけでなく、ラインカッター・メジャー・プライヤーなども携帯するので、タックルケースやヒップバッグも忘れず、準備万端で楽しいバス釣りに出かけましょう!

 

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