ミッション★底物ロマンに魅せられてVOL1

それは2年前。

 

伝説の一日となった

 

2017年6月のとある日の話。

 

それまで石鯛を3匹しか釣った事のない男が巻き起こした

 

奇跡。

 

あれから2年の月日が流れた。

 

ルアスタ店長兼八幡本店底物担当として、

 

やらなければいけない仕事と、

 

忘れられない一日の再現を求め、

 

気が付けば車を南に走らせていた。

 

GTO約400日ぶりの底物アタックが幕を開ける。

 

久しぶりの底物。

 

久しぶりの深島。

 

久しぶりのロングドライブ。

 

気が狂う程の眠気が襲うかもしれない釣りなんて、

 

本当に久しぶりだ・・・。

 

超人のみに許された

 

「鼻毛をむしる」

 

という荒業を出しかねない今回の釣行。

 

あの日あの時、

 

焼野原の様にむしった事を鮮明に記憶している。

 

そしてその

 

荒業も同様

 

約400日の充電期間があった。

 

出発前日、

 

右の鼻から

全長約2センチにも及ぶ鼻毛を発見。

 

「こんなにもオレを待たせやがって・・・」

 

どこかそんな声が聞こえてきそうだった。

 

そんなことを考えながら走ると、

 

深島なんて隣町の様だぜ。

 

出船時間まではゆっくり時間がある。

 

仮眠しよう・・・。

 

なんてな・・・。

 

寝れるわけもなく、AM4:30出船。

今回ライドオンした磯は

「アシナカ」

深島でも南に位置する一級瀬。

 

足元から深く、潮もバンバン当たる。

 

「ごとーさん、回収は何時が良いかな??」

 

とは船長。

 

 

「15時でお願いします!!!!!!」

 

普段の深島は16:30回収。

 

今回は一番のりの予約なため、

 

決定権があるらしい。

 

やる気はあるものの、

 

すぐ飽きやすい性格ゆえ、

 

回収は早いに越したことはない。

「なんらな12時とかでも・・・・・」

 

こうしてはいられない、

 

伝説の再現の幕開けだ。

 

スーパー久しぶりに

 

この日の城を建設にかかり、

 

これまた久しぶりにタックルを組む。

竿袋が若干固着気味なのが如何に久しぶりかが分かる。

 

この日はガンガゼをメインにヤドカリを少々。

 

ウニ通しは失くすと大変なので

アヒルチューン済み。

「やってやんよ・・・」

約400日ぶりの仕掛けを投じる。

「北九州より参りました

 

ゴトウヤスノリと申します。

 

片道3時間、交通費、瀬渡し代、

 

エサ代、体力、そして気力。

 

多額の投資をしてこの度参りました。

 

お財布事情は火の車寸前です。

 

そんなリスクを背負ってでも、

 

出逢いたい魚、景色があります。

 

400日という時間は長すぎました。

 

止まった時を取り戻すため、

 

この地に舞い降りました。

 

お願いです。釣らせて下さい。」

恩着せがましい程の挨拶を交わし(海と)

怒涛の一日が幕を開ける。

 

つづく。